▶マッドスマイル (ページ30)

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笑顔が29こページ30

ショッピが廊下を歩いていると、グルッペンがひょこっと部屋から顔を出す。

gr「お、外資系じゃないか。ちょっとこっちにくるんだゾ」

言われるがままショッピは部屋に入る。その部屋はエーミールの自室であり、本棚の奥へと進んでいくと椅子が3つ置いてあり、その内の1つにケーキが入った箱が置かれていた。

syp「グルッペンさん……トントンさんに怒られますよ」

ジト目でグルッペンを見やるショッピ。その目線にグルッペンは子どものように拗ねた表情で返す。

gr「食べたかったんだから仕方ないゾ。それにショッピ、お前も共犯だからな！これは総統命令だゾ！」

syp「そんなことで総統命令出さんといてください」

そう言いつつもショッピは椅子に腰をかける。グルッペンがこう言い出すと解放してくれないのは経験済みなので大人しく言うことを聞く。
いつの間にか用意されていた皿にケーキを盛り付け、フォークで一口食べてみる。すると上品な甘さが口いっぱいに広がった。

gr「そうだろう、そうだろう。ここのケーキはめっちゃ美味いんや！トントンもちょこっとくらい許してくれたらいいのに」

syp「食べる回数を減らしたらいいんとちゃいますか」

ショッピの言葉にグッと顔を歪めるグルッペン。そうそうとグルッペンは話を変える。

gr「この前Aと拷問を担当したそうだな。どうだった？中々にユーモアのあるものだったろう」

syp「あー、アレっすね。めっちゃ疲れましたよ。途中で出ていくわ、スパイを失禁させるわ……」

その言葉にグルッペンは笑い声を上げる。

syp「そういえばグルッペンさんとAさんって、幼馴染って聞いたんすけどホンマですか」

gr「あぁそうだ」

syp「Aさんって昔からあんな感じやったんですか？」

以前より気になっていたことを尋ねるショッピ。グルッペンは長くなるぞと前置きをして昔の思い出を話し出した。