▶マッドスマイル (ページ14)

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笑顔が13こページ14

『やっぱり笑顔はいいねぇ。添加物ちゃんは笑顔好き？』

満足気に呟くA。横いた添加物はまさか自分に話がくるとは思ってなかったため、少し反応が遅れる。

ak「あ、そうですね、好きですよ。Aさんはいつも笑顔ですよね」

『うん、笑顔は周りも笑顔にするからね。添加物ちゃんの笑顔も凄く可愛いんやろうね』

相変わらずニコニコと微笑むAに、添加物はあははと笑うしかなかった。

その夜、幹部たちと早く仲良くなりたい添加物は、親密度を高めるため談話室へと向かった。談話室には、大先生、ひとらん、シャオロンが既におり、添加物はお邪魔しますとその輪の中に入る。

ht「添加物じゃん。どう？幹部見習い慣れてきた？」

ak「少しずつですけど、慣れてきました。みなさんが親切にして下さるので」

sha「そういえば今は誰んとこおるん？」

ak「今週はAさんの部隊ですね」

折角ここにいる幹部と仲良くなろうと来たのに、話題がAになってしまう。それは添加物にとっては不本意なことだった。

ht「Aかぁ、あそこはオールラウンダーだから学べることもいっぱいあるね」

ut「あとは、女の子同士やしな。俺らに話せんことも話せるやろうな」

しかし他のメンバーはそんな事は露知らず。Aの話題で盛り上がっていく。添加物は敢えてここはAの話題に乗っかり、Aの情報収集をすることにした。

ak「Aさんっていつも笑顔ですよね」

sha「そうやなぁ。アイツ笑顔が好きやからなぁ」

ht「そうだね。自分だけじゃなくて他の人も笑えるように気にかけてるもんね」

添加物は最近何かと”笑顔”という単語を耳にしていたが、そういう事だったのかと納得する。それと同時に添加物の中で１つ疑問が浮上する。
ーーどこまで他人の笑顔を優先するのか。
Aは普段ヘラヘラとしており、他人に対してもどちらかと言うと甘い。自分や兵士に対しても小さな理由で休暇を勧めるくらいだ。
添加物はAの頭には花が咲いてるのではと思う程の印象を受けていた。
もし本当の馬鹿なら、自分が幹部達を独り占めするには、これを使わない手はないのではと考える。