▶マッドスマイル (ページ35)

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笑顔が34こページ35

グルッペンの言葉にAはうーんと考え込む。

『好きなところねぇ……。あの昔の話ってグルッペンの中では変わってないん？あの夢の話』

gr「あぁ、軍事国家を作るつもりだゾ。しっかりとそのメンバーにAも入っているからな。Aが笑顔で過ごしていることが、俺の幸せの絶対的条件だからな。そこだけは譲れん」

側から聞くと、告白にも聞こえる台詞だが、本人達は一切その気はない。人が生きていく上で酸素が必要なように、ただただ純粋に生きていく上でお互いが必要なのである。そこに恋愛感情は微塵も存在しない。

『じゃぁ、取り敢えず士官学校にでも行ってみようかな！強い国になれるように、いっぱい色んな経験して私自身が強くならんとな！』

グルッペンの言葉を聞いたAはとびきりの笑顔で答えた。

その後、グルッペンの宣言通りAはトントンの家に居候することとなった。トントンの両親も快く迎え入れてくれ、士官学校にも通うこととなった。
Aは自分の家を出る際に、両親に「ここから私がいなくなれば、みんな笑顔になるよね？いっぱい笑ってね」と言い残した。はじめ両親は本気で出ていくとは思っていなかったが、その後学校にも問い合わせたが足取りは掴めなかった。学校に問い合わせたことや、社交パーティーに連れてきていないこともあり、段々と周りの貴族たちからも不信がられていたが、自宅で療養しているなどと誤魔化していた。しかし、グルッペンが公の場で、Aが学校に来ていないことを話すと、途端に風向きが悪くなり、Aの家はそのまま社会的地位を落とすこととなったのだった。

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