▶マッドスマイル (ページ21)

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笑顔が20こページ21

『……添加物ちゃん、そうなん？』

心配そうに添加物の顔を覗き込むA。
添加物はそれどころではなく、必死にAから逃げようとまだジタバタとしている。

rbr「とりあえず俺は添加物さんを医務室に連れて行くわ。コネさんはとりあえずAをお願いするわ。あとでまた詳細は聞きにくる……」

ロボロも大きく溜息をつくと、Aから添加物を引き剥がし、添加物の腕を引っ張り医務室へと向かった。
それを見送ると、Aはしょんぼりとした顔でコネシマを見上げる。

『笑ってくれへんかった……』

kn「なんであんなことになったんや？」

コネシマは優しくAに問いかける。Aは先ほどの添加物との会話をコネシマに話す。

『やから、幹部のメンバーに心配してもらったら、あの子も笑顔になってくれるんやと思って……もしかして、誰でもよかったんやなくて、特定の人がいたんかな？それかもっといっぱいの人がいる所が良かったんかな？』

一見、他の人から見ると巫山戯ているように聞こえるこの言葉。しかしコネシマは知っている。これは本当に至極真面目にAが考えて発言している言葉であると。

kn「思ってたよりも痛かったんとちゃうか？俺もロボロも心配したし、アイツも満足したやろ。また落ち着いたら笑ってくれるんとちゃうか？」

コネシマはポンとAの頭に手を置くと、子どもを諭すかのように話す。
Aは「そっか……」と答えた。
コネシマがグルッペンがお菓子時間するらしいでと伝えると、ぱぁとAの顔が明るくなり、行ってくるわ！と廊下を笑顔で走っていく。
コネシマはその姿を見送ると、落ち着くために取り敢えず煙草を一本取り出し、火をつけた。