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「え？ でもAさんの方が年上だし……」
「でも１つしか変わらないし。私だけに敬語だと喋りにくいかなぁと」
黙り込んでしまったマリウスくんに、「無理にとは言わないけど！」と慌ててフォローを入れる。仲良くなれたかも、って調子に乗りすぎた。
「ううん。Aさんがそう言うなら普通に話す！ 敬語だと堅苦しいしね」
「うん！ そうしよう！」
にっこり笑ってマリウスくんが頷き、私も一緒に微笑む。良かった。
「ねぇ、それ打ってるのって、論文？」
完全に目が覚めたらしいマリウスくんは、なんだか楽しそうに私の隣に座った。それ、と示しているのはWordの画面。私の卒業論文だ。
「うん。４年だから、卒論書いてる」
「だよね！ どういう内容なの？」
「えーとね」
マウスを動かして表紙まで戻る。こういうテーマでこんな感じで進めてて……、と上から順にしていく説明を、マリウスくんはうんうん頷きながら見つめていた。
「面白そう！ 完成したら送って！」
「ええ？ 素人が書いた論文なんて読みにくくない？」
「読みにくくない！ Aさんの文章キレイだよ！ 僕だって、今でも日本語の意味分かんなくて勝利に教えてもらうもん」
「勝利に？」
「うん。日本に来たばっかりの時から、勝利が教えてくれるんだよね。僕の日本語の先生」
「そうなんだ」
やっぱり仲良しなんだなぁ。今よりずっと幼い勝利とマリウスくんが日本語の勉強をしている図を思い浮かべてみる。間違いなくかわいい。
見てみたかった……まぁその時は私も子どもなんだけど……なんて思っていたら、「そういえばさ」とマリウスくんが隣で話し出した。
「Aさん、いつまでここに居るの？」
「……へっ」
ストレートに投げ込まれた言葉。早く出て行けよって意味なのか？ やっぱり警戒されてる？ 嫌われてる？
「……やっぱり、私怪しいですよね……？ 学生証でも免許証でもなんでも見せます……」
「え、なんの話？」
すいません、と頭を下げると、マリウスくんが驚いたような表情を見せた。
「え、勝利の家から早く出て行けよ不審者め！ って意味じゃないの？」
「ええっ！？ そんなこと思ってないよ！ 彼女でしょ！？」
「うん、まぁ一応……」
「もっと自信持ちなよ」
軽くそう言うけれど、なんちゃって彼女なのだから仕方ない。彼女としての役目が果たせているのかも怪しい。
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ハル(プロフ) - あかねこさん» ありがとうございます(*'▽'*)読んでくださるの嬉しいです！頑張ります〜( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年1月4日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
あかねこ - あ〜〜続きが気になりすぎる！更新頑張って下さい！待ってます。絶対読みます〜♪ (2020年12月29日 11時) (レス) id: 14cacb4dbc (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 駿さん» なんて嬉しいお言葉……！ありがとうございます(*'▽'*)これからもきゅんをお届け出来るように頑張ります( ´ ▽ ` )ﾉ (2020年12月28日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
駿(プロフ) - セクゾの小説でこんなにきゅんきゅんしたの初めてです（；＿；）更新楽しみにしてます！ (2020年12月28日 17時) (レス) id: c2f4c5f056 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 真緒さん» コメントありがとうございます(*'▽'*)好きと言っていただけるのとても嬉しいです…！これからも楽しんでもらえるよう頑張ります！ (2020年12月18日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
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