▼ 2人目のおともだち ページ24
買い取ってしまったし、一応形式的には付き合っているし、聡くんはあげなよ! って押してくるし……と自分の中で言い訳をたくさん作りながら持って帰ってきたリング。緊張と動揺のせいで、せっかく出迎えてくれたのに素っ気ない態度になってしまったからか、Aはしょげた様子でパソコンの前に座っていて。
その隣にしゃがみこんで、手を出してと話しかけた。
箱に入れたまま渡すのは恥ずかしすぎて、そのままポケットに突っ込んできたピンクゴールドのリング。Aが差し出したのは左手で、一瞬またパニックになる。薬指はダメだから……中指ならピッタリだろうか。
ドキドキしながら、Aの細い指にリングを通す。あのスタッフさん、サイズは何号って言ってたっけ。引っかかる事無く指の付け根までリングを通して、「目開けていいよ」と伝えた。
ゆっくりと瞼を開いた彼女は、中指に光るピンクゴールドを見つけると目をまんまるにして驚く。
「なんで!?」とプチパニックになっていたAは、写真の代わりだという俺の言葉にぱちりと瞬きを1つして。
「毎日着けます、これ」
そう言って、嬉しそうにふわりと笑ったAは、その言葉通り出掛ける時はいつもリングを嵌めてくれていた。
・
1週間後に迫った配信ライブ。
最近はドラマの撮影と配信ライブのリハーサルが毎日詰め込まれていて、家に帰れるのは日付が変わる前とか変わってからとかばかり。チャイの事も家事も全部Aに任せっきりになっている。
あんまり遅くなる日やAが眠たい日は先に眠っているようだけど、大体の日はいつも起きて待っててくれている。「おかえりなさい」とへらりと笑うAの中指のリングがきらりと光る度に、恥ずかしさと嬉しさで胸がくすぐったかったりする。
「しょーりー!」
「なぁに、聡くん」
今日は1日かけてのリハ。この為にドラマのスケジュールも少し俺に合わせてもらっていて、少し申し訳ない気持ちがある。
「リハ終わったらご飯行こうよ」
「ん、いいよ」
休憩の合間、ぴょこぴょこと聡くんがやって来た。聡くんが復帰してから、俺たちは結構ご飯を食べに行ったりと出掛けている。
「久しぶりにうち来る?」
「勝利ん家!? いいの!?」
「いいよ。Aも今日はバイト休みだって言ってたし」
じゃあ終わったら勝利の家ね、と約束していると。
「ねーえ、なんで僕も誘ってくれないの?」
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ハル(プロフ) - あかねこさん» ありがとうございます(*'▽'*)読んでくださるの嬉しいです!頑張ります〜( ´ ▽ ` )ノ (2021年1月4日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
あかねこ - あ〜〜続きが気になりすぎる!更新頑張って下さい!待ってます。絶対読みます〜♪ (2020年12月29日 11時) (レス) id: 14cacb4dbc (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 駿さん» なんて嬉しいお言葉……!ありがとうございます(*'▽'*)これからもきゅんをお届け出来るように頑張ります( ´ ▽ ` )ノ (2020年12月28日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
駿(プロフ) - セクゾの小説でこんなにきゅんきゅんしたの初めてです(;_;)更新楽しみにしてます! (2020年12月28日 17時) (レス) id: c2f4c5f056 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 真緒さん» コメントありがとうございます(*'▽'*)好きと言っていただけるのとても嬉しいです…!これからも楽しんでもらえるよう頑張ります! (2020年12月18日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
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