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あの時彼が一瞬見せた表情と、その後Aが話してくれた飲み会の様子と。Aに気があったんだろうなと考えた時、迎えに行って正解だったと思った。
俺はAの本当の彼氏じゃないのにね。でも、一緒に居るのは心地よくて、もうちょっと続いてほしいと思ってしまったんだ。
「……佐藤さん」
光を反射するリングを眺めながらそんなことを思い返していると、少し申し訳なさそうに話しかけてきたスタッフさん。はいっ、と姿勢を正すと、スタッフさんは俺が持つ箱に視線を向けた。
「……あ。すみません、返すの忘れてて」
「いえいえ。……良かったら買い取りされますか？」
「え？」
「そのリング、佐藤さんで使うの最後ですし。よくあるアクセサリーショップのリングですけど……」
くすりと楽しそうに笑いながら、スタッフさんがそう提案する。
え、え。ポカンとその顔を見ていると、「あ、誰にも言いませんよ」と慌てたようにそう付け加えられた。
「いや、そんなんじゃない、んですけど……」
「えっ違うの！？」
わたわたとそう返事をしていると、後ろから驚いたような大きな声。振り向くと、なぜかぬいぐるみを抱っこした聡くんが箱に入ったリングを覗き込んでいた。
「良いじゃん。買い取りなよ！」
「そうですよ！ 応援してます！」
「えぇ……」
意味が分かっているのかいないのか。意気投合した聡くんとスタッフさんはそのまま俺に箱を押し付けた。「あとで金額お知らせしますね！」と言ってパタパタと仕事に向かっていき、聡くんはぬいぐるみを持ったまま隣に座る。
「ちょっと、聡」
「え、Aちゃんにあげるんじゃないの？」
「……」
きょとん、とした表情で聡くんがそう言う。改めて言われるとなんだか恥ずかしくて、顔に熱が集まったのが分かった。
「……いや、あげようとは思ってなくて。ただ、Aっぽいなーと」
「変にゴテゴテしてなくてかわいいもんね。似合うと思う」
「うん。でも……」
「なぁんで！？ Aちゃん絶対喜ぶよ！」
小声だけれど勢いよく聡くんがそう言う。
Aは喜んでくれるのだろうか。でも、初めてあげるアクセサリーが指輪って、なんか束縛してるみたいじゃない？ でも他の物を買いに行く時間は無いし……ていうか、撮影で使った小物なんて失礼かな。
「俺は良いと思うけどなぁ」
くるくる考える俺の隣、背中を後押しするように聡くんが呟いた。
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ハル(プロフ) - あかねこさん» ありがとうございます(*'▽'*)読んでくださるの嬉しいです！頑張ります〜( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年1月4日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
あかねこ - あ〜〜続きが気になりすぎる！更新頑張って下さい！待ってます。絶対読みます〜♪ (2020年12月29日 11時) (レス) id: 14cacb4dbc (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 駿さん» なんて嬉しいお言葉……！ありがとうございます(*'▽'*)これからもきゅんをお届け出来るように頑張ります( ´ ▽ ` )ﾉ (2020年12月28日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
駿(プロフ) - セクゾの小説でこんなにきゅんきゅんしたの初めてです（；＿；）更新楽しみにしてます！ (2020年12月28日 17時) (レス) id: c2f4c5f056 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 真緒さん» コメントありがとうございます(*'▽'*)好きと言っていただけるのとても嬉しいです…！これからも楽しんでもらえるよう頑張ります！ (2020年12月18日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
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