BD６５ ページ16
遥｢Aちゃん。ちょっとい？｣
｢……え？｣
表情からなんも読み取れなくて迷った。
けど、人が来たら嫌だなって思って廊下に出て使われてない会議室に入った。
｢なに…？｣
遥｢あのね…？今日はAちゃんに謝ろうと思って｣
え？
遥｢ごめんね。意地悪なことしちゃって。
翔先輩も私のせいで別れちゃったでしょ？申し訳ないなぁって｣
まさか謝られるとは思ってなかったから、言葉が何にも出てこなくて。
｢申し訳ないって……｣
私にとって大きなことだったからそんな簡単に謝られても、って思っちゃって。
遥｢そうだよねぇ、そんなヤツとはもう友達になれないよね、唯一の友達だったから悲しくて｣
そう言うとポロポロ泣き始めて
う、っそでしょ……
会議室の扉が開きっぱなしだから、傍から見たら私が泣かせてるみたいじゃんっ、
｢わ、わかったから、泣かないでよ｣
遥｢友達に、またなってくれる？｣
｢うんうん分かったから、｣
遥｢ありがと！Aちゃん！｣
ニコーって笑った遥ちゃんに、なんだかんだ断れない私は変われてないなぁ、なんて。
許せるはず、ないじゃん。
でも和くんと今付き合えてるのは遥ちゃんのおかげって言っていいのか分からないけど、その通りだから。
遥｢じゃあ仕事戻るね！あ、翔先輩の事 は 諦めたから！｣
そう言って会議室を出てった遥ちゃん。
翔先輩のこと “は” ？
“は”って何……
泣いてたはずなのにすぐ笑顔になったり、今の発言の違和感に
なんだか嫌な予感がした。
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作者名：ハチミツ
| 作成日時：2019年6月8日 0時
