My eyes ページ9
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慎から北ちゃんが本気だったらって話をされてから、お互いにグループも違うこともあって会わない日が少し続いた。
そんなのはよくあることだから当たり前なんだけど、なぜか毎日のように来てたLINEも、一昨日からピタッと止んでた。
亜「そういえば今日、壱馬に変わったんだって。」
『え、なんで?』
亜「さあ?なんか後で説明するって言われたけど、どうしたんだろうね。」
涼「あんなに楽しみにしてたのに、北ちゃん。」
ラジオの収録でスタジオに集まった時、元々は北ちゃんの予定だった今日のゲストが、壱馬くんに変わったことを亜嵐くんから聞かされた。
LINEもないし、ゲストにも来ないなんて、どうしたんだろう。北ちゃんのことだから、行けなくなっちゃいました、とか、Aさんに会える日が減って悲しい、とか連絡をくれそうなのに。
壱「失礼します、」
『壱馬くん、お疲れ様。』
亜「お疲れ!ねえ、北ちゃんどうしたの?」
壱「お疲れ様です。あー、実は、北人体調悪くて。」
『えっ、』
涼「そうなんだ、大丈夫なの?」
壱「結構熱高いみたいで。すみません、せっかく呼んでいただいたのに。」
収録が始まる前、楽屋に挨拶に来てくれた壱馬くんが代役になった経緯を話してくれ、代わった理由とともに、LINEが来ない理由も知ることに。
前にお腹を壊した時、もう駄目かもだなんて何度も連絡をしてきたことを思い出して、きっと今回はよっぽど辛いんだなと察することが出来た。
壱「北人、めっちゃ落ちてました。Aさんいる日なのにって。」
亜「いやそこかよ!」
『…北ちゃん、大丈夫かな。』
涼「Aまで落ち込んでるやん。」
『落ち込んではないです!ただ心配なだけだもん。』
亜「とか言って本当は会えなくて寂しいんじゃないのー?」
『違います。亜嵐くんうるさい。』
亜「当たり強っ。」
そろそろ始めます、とスタッフさんから呼ばれて移動しようとした時、ポケットの中に入れてあった携帯が震えた。
歩きながら確認すると、北ちゃんから一件のメッセージが。
"今日、行きたかったです。"
一文だけ、たったそれだけなのに、楽しみにしてくれてたことや、来れなかった悔しさが、痛いほど伝わってくる。
いざ本番が始まってからも、私は無意識に、そのメッセージから汲み取った北ちゃんの思いばかり考えてしまっていた。
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noa(プロフ) - おゆきさん» おゆきさん*コメントありがとうございます!そう言っていただけて、嬉しいです( ; _ ; )これからも少しずつですが更新頑張らせていただきます! (2021年3月11日 22時) (レス) id: fdd25be30d (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - はじめまして!自分の好みの作品に出会えて感動してます!応援してます!更新頑張ってください〜! (2021年3月11日 18時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:noa | 作成日時:2021年3月8日 18時