ドキドキ ページ17
ドキドキして頭がぼーっとして東ブクロさんの背中に腕を回そうとしたけど頭に雨粒が落ちて思考が
しっかりしたからこそ目の前のこの状況に驚きで頭がおかしくなりそうで背中を叩いて離れた
「ひ、東ブクロさん！だ、だめですよ！！こんな所でってこんな所じゃなくてもダメですよ」
そう言うと東ブクロさんはニヤニヤした顔になって傘を拾って私を見てきた
東「どうして？Aちゃんは俺の事好きなんやろ？」
「っす！好きって、ど、どうして」
東「Aみたいな子を沢山見たことあるからな〜俺の事が好きな女の子」
「た、沢山？東ブクロさんはとてもモテるんですね」
東「モテるっていうか〜まぁそうやな？Aちゃんは俺の事どこまで知ってるん」
「どこまでって、さらば青春の光というコンビの芸人さんですよね」
私が言うと東ブクロさんは驚いた様な顔になって
東「じゃあホンマに俺の事そんなに知らへんのか？」
「何なら今日初めて東ブクロさんにお会いしたんですから」
東「今日初めて会って俺に一目惚れしてもうたんやな」
「ひとっ！......確かに、そうなのかもしれません」
東「えっ？」
「私、さっきのお見送りの時に時間が来て言おうとしたんです、でも言えなくて
いつか言おうかと思ってたんです、いつかまた会えた時に面と向かって言いたかったんです
東ブクロさんに恋をしたって」
東ブクロさんは何も言わずに私をただ見つめていた
雨がさっきよりかは雨が弱くなったけど服や髪がもうずぶ濡れになったからもうどうでもよかった
でも傘を閉じて杖の様にして持って手を出した
「学生証、返してもらってもいいですか？」
東「あ〜、これ、返したくないなぁ」
さっきみたいな顔になってずっと持っていた学生証を服のポッケにしまった
「え！なんでですか、返してくださいよ」
東「ほな、連絡先交換せえへん？」
「れ、連絡先...ですか？」
東「俺、これっきりにしたないねんAちゃんと」
「で、でも、私なんかと連絡先なんて交換ダメです」
東「なんで？俺の事好きやろ、学生証返して欲しいやろ」
ずるい、ずるい、ずるい！！こんなこと言われたら、でも
「まだ交換したくないです」
東「へーどうして」
「だって、私東ブクロさんの事何にも知らないですし、東ブクロさんだって私の事
知らないじゃないですか、そんなのダメですよ」
東「......でもなぁ俺Aちゃんの連絡先欲しいし」
「じゃあ、名刺上げます、バイトの」
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作者名：リンさん | 作成日時：2022年10月30日 23時
