48◆メッセージよりも◆ ページ3
はぁ…
これは、相当拗ねてるって事か？
「松潤どうしたの？ここ2、3日、ため息ばっかだよ？Aちゃんとケンカでもした？」
なんで、こういう時の雅紀は勘が鋭いのか…
『ケンカって訳じゃないんだ…メッセージ、既読が付かなくてさ、誕生日会に行けないって言ったからAが拗ねちゃって(笑)…まぁ、そこも可愛いんだけどね…』
「なるほどね…明日は既読つくんじゃない？」
『どうして？』
「だって松潤の誕生日じゃん！」
雅紀があひゃひゃって笑ってるのを見たら
本当に明日はつくんじゃないかって思えてきた
消灯の時間もだいぶ過ぎて
みんな寝静まった頃
そっと抜け出した
俺の誕生日までの
カウントダウンが始まって
スマホの時計はあと1分って所で画面を開いたら
既読がついてて
雅紀すげぇ…なんて思って
とりあえず安心して、戻ろうたしたら
A誕生日おめでとう!今年は…色々残念だけど、バスケがんばってね*^^*
すねちゃって、ごめん
A起きてたの?
A大丈夫なら…声聞きたい…
時間ピッタリに届いたのは何年ぶり？
って嬉しくて
ちょっと下に“ごめん”って言葉をみつけて
こっちこそ、ごめんね
って切なくなって
なんて返信しようか悩んでたらすぐに
起きてたの？声聞きたいって…
送る寸前のメッセージを
消す時間が惜しくて電話をかけたら
ワンコールもしないうちに繋がった
「潤、誕生日おめでとう。この間はごめんね。メッセージも…気づいてたのにごめん…」
『いいよ…久しぶりに、ピッタリにおめでとうって言ってもらえたし、それだけで十分』
「プレゼントもありがとう！あんな高価なのもらっちゃっていいのかな…？」
『俺があげたかったからいいんだよ、それより気に入った？』
「うん！すごく好きな香りだから、つけるの楽しみ！」
今年は香水をプレゼントしたんだ
どこにいてもAが見つけられるように…
まぁ甘い密に誘われなくても
Aなら、すぐに見つけられるんだけどね
『A、そろそろ見回りが来るから切らなきゃ…今年は色々ごめんね。じゃぁ、またね』
「うん、声聞けて良かった。残りも頑張ってね」
しばらく、ぼーっとしてた
こんな誕生日初めてだった
毎日会ってたから
電話なんてほとんどしたことなくて…
直接、おめでとうって新鮮だったんだ
翌日
「松潤、おめでとー！ん？その顔は…良かったね」
雅紀ってホントにすごい…
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作者名：二葉(ふたば) | 作成日時：2019年5月31日 12時
