恋は思案の外。3

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次の月曜日。


体調不良で二日も休んでしまって
行きづらい気持ちもありつつ。






いつまでも家でうだうだと
考えていても


気が滅入って
また熱でも出ちゃいそうだから





黙々と仕事をこなしていれば
思い出したくないことも

思い出さなくて済むかなって
淡い期待を抱く。







「おはようございます。

二日もお休み頂きまして、
申し訳ありませんでした。」



隆『おっ、おはよう。
熱、下がった？』





ロッカーへ向かう前に
私服のままフロアに立ち寄る。



いつも早めにきて
デスクでコーヒーを飲んでいる
今市さんのもとへ。


わざわざ看病しにきてくれたし
お礼も兼ねて、ね。




熱にうなされて
変なことを口走った私を

笑うわけでもなく
宥めてくれた今市さんは




今日はグレーのスーツに身を包み

心なしか
ほっとしているような笑みで返してくれた。





「今市さんが来てくれてなかったら、
のたれ死んでたかもしれません。」


隆『いや、大げさ！笑


顔色も良くなってるし、
もう安心だね。

体調管理は仕事の一部だから
休めるときは、休まないとね？』





身も心も。


と、最後は私にだけ聞こえるような
囁くような声で


そのままコーヒーを啜る。




「…………はい。」





今市さんへの挨拶を済ませ、
ロッカーへと向かう。









城『佐藤さん。
ちょっと、良いですか？』









…………疫病神、あらわる。





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