恋は思案の外。3

103 ー健二郎sideー ページ7

マンションのエントランスに
当たり前のように入っていく


Aちゃんの後ろについて
俺もなぜかエントランスの中に。







ってゆーか




「…………さっきから何なん。
急に態度変えよって。

何かあるんなら、言えや。」





こんだけ態度に出されたら
俺かて気付くわ！






目の前をスタスタと歩いて
自室へ向かう

Aちゃんの背中に
必死についていく。






『何なん。って。



…………そっちこそ、何やねん！


山下さんも岩田も、
どいつもこいつも何やねん！

好き勝手言いよって……



米！ありがとうございました！』







お礼を言われてんのに
怒られとる気持ちになんのは何でやろか。









「たまに出る、その関西弁何なん。」


『…………ほんと空気読めへん奴やな。』






あかん、
ボソッと言われた答えは聞き取れへんかった









……岩田も、って言うたな。







「……がんちゃんと、何かあったんか？」



Aちゃんの部屋に着いたようで
鍵をガチャガチャと開けながら



俺の持つ米を引ったくって中に入ろうとする
Aちゃんの腕を

スッと掴んで問う。







けど、









「…………山下さんには、


関係ありませんから。」






こっちを振り返りもせずに
俺の目の前で、閉まる扉。







はぁ、女心て

ようわかれへん。






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