キンプリの華

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水無月side

高橋「Aちゃん！この絵見て！色の使い方が上手だよ！あっ、こっちの人の絵は、墨だけで描いてるよ！スゴいねぇ…」

カイちゃん、声が大きすぎるよ！

『カイちゃん、待って…。もっとゆっくり見たい。』

高橋「ゴメンね！Aちゃんと美術館デートが出来て嬉しいから、ついつい…」

うん、分かるよ。

私もカイちゃんと一緒に美術館に来れて、嬉しいもん！

高橋「Aちゃん、見て！この絵、今のカイとAちゃんにピッタリの絵だよ！」

カイちゃんが指差す絵を見て、私の心臓が大きく脈打った。

その絵は、男の人と女の人が手を繋いでキスをしている絵。

カイちゃん、私、期待しちゃうよ？

高橋「Aちゃん、カイ達も、キス、しちゃう？」

イタズラっぽく笑いながら、私の顔を覗き込むカイちゃん。

『ダメに決まってるでしょ？』

いくら、雰囲気があってもこーいうのはいけないと思う。

…ほんの少し、キスしても良いかもって思ってることは、無かったことにする。

高橋「…カイは本気なのに…」

待って、カイちゃん！

今のは、NGだよ！

高橋「Aちゃん、お腹、空いてない？もうお昼だし、何か食べない？」

『うん！』

…さっきのは、気のせいだよね！

さっきまでのことは、忘れたことにしてカイちゃんとお昼ご飯を食べに行く。

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