【REBORN】もしも。2【獄寺隼人成り代わり】 (ページ24)

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六十九話ページ24

だけどやっぱり笹川さんは気付かなくて、「あ…シャケ嫌いだった？」とシュンとしている。

綱吉君は慌てて否定しているけど、でもやっぱり毒いりは食べられず、困っている。

と、そこで、事情を知らない山本君が手を伸ばしてきた。

「ツナ食わねーのか？いらねーならオレもらうぜ。笹川、いいか？」

「あ、うん。どうぞ」

『あー、ついでに僕のも食べてくれる？』

「おっサンキューな、獄寺」

一応笹川さんに便乗しておにぎりを渡したけど、山本君は片手に笹川さんのおにぎりを持っていて、今にも食べようとしている。

「やめっ……食べたら死ぬんだぞーーーっ！！」

綱吉君は、パァン、と山本の手をはたき上げ、おにぎりを上に飛ばした。

「ツナ？」

山本君がその行動に驚いていると、どこからかｽﾞｶﾞｶﾞﾝと音が響き、綱吉君が倒れこんだ。

……リボーンさんだ。

次の瞬間、綱吉君の腹部が盛り上がり、中から綱吉君が出てきた。

「死ぬ気でおにぎりを食う！！」

あまり死ぬ気を見ないな、と思えば、今回初めて綱吉君の死ぬ気を見た。

パンツ一枚になって、笹川さんのだけでなく他の人達の分も食べていく綱吉君。

……僕は上半身の裸体ぐらいならヴァリアーの男所帯でそれなりに馴れているけど、そうでない人からすればあれは確かに変態、と言われるかも知れない。

無差別に食べまくっている綱吉君を止めるため、クラスメイト達は綱吉君を押さえたり、おにぎりを庇ったりしている。

そんな皆をよそに廊下に出て、周りを見渡す。

まだ授業中だから、誰もいない。

『……姉さんは帰ったか』

人騒がせな姉さんに溜め息をつきつつ綱吉君を止めるのを手伝うため、すっかり騒がしくなった教室に戻った。

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