悲劇のジュリエット症候群

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「A、今日時間ある？」

「ん、大丈夫だよ？」

講義が終わると、ニコニコした謙信が言った。


「良かった〜！行きたいとこあるんだ」

なんてまた私を見つめて笑う。やっぱり好きだな〜なんて、馬鹿みたい。



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電車を降りて学校帰りのJKだとかお仕事中のおじさんとか沢山の人が行き交う街を二人で手を繋いで歩いた。


「なんか、こういうの久しぶりじゃない？」

「そうだね〜、最近お出掛けしてないもんね」

「ふふ、Aと行きたいとこたっくさんあるからさー、」

「……ほんと？」

「ほんとほんと！ディズニーも行きたいし〜、上野も行きたいな〜」

「楽しみにしてるね」


楽しそうに話す謙信を見ていると嘘なんか着いていないんじゃ無いかと思う。本当に私といて楽しいって色んなとこ行きたいって思ってくれてるんだよね？信じてもいいよね、？


それから色んなお店をブラブラして謙信が「ここ！」と指差したのは可愛いパンケーキのお店。


「え〜〜！嬉しい！！」

「でしょ〜！？A好きそうだなーって思って！」



店員さんに渡されたメニューを持って席までエスコートしてくれる。



それから二人でわちゃわちゃしながらメニューを決め、謙信が口を開いた。



「そう言えば昨日さ____……」

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