文月の出会い【刀剣乱舞】 (ページ4)

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肆、ページ4

彼らの家に辿り着く。どこにでもありそうな普通の一戸建てだ。
表札には……栗田口？違う、粟田口。
ぴん、と来てしまったがこの子たちに尋ねるのもアレなので言わないでおく。

「ただいまー」
「お帰り！」
「……お帰り」
「お帰り」

キッチンでフライパンを振るうひとりの青年がいた。黒髪の優しそうな人だ。
隣でお手伝いをしている、やっぱり中学生くらいの子がふたり。

「……！主だ！」
「主……」
「主殿！？」

青年は私を見ると顔色を変えてフライパンを落としそうになった。
慌てて持ち直したあたりの流れが流石だった。

「紹介するぜ大将。いちにいと、鯰尾にいと骨喰にい」
「い、いち……？」
「詳しい話はあとでお願いします。今は弟たちに料理を作ってやらねばならないので」
「え、あ、はい」

しばらくすると、美味しそうなチャーハンが出てきた。
人数分あるし、今より更に二皿分料理があるのに気づいた。

「あ、あれ？まだいるんですか？」
「はい。ふたりとも昼寝中ですが……」
「おー！うまそーだないちにい！」
「そうかい？まだ光忠殿のようには上手くいかないのだけれど」

そして人数が多いためふたつのテーブルに別れて食べる。
年長組+私はテーブル。
いちにい……さんと年少組はローテーブル。