4.開発者の片鱗 ページ4
どうやら彼女はなにかを持ってきたようで、嬉々としてゾムにそれを差し出した。
zm「それ、」
「はい、すみません。発信器などがあるとさすがにこちらも都合が悪いので、荷物を簡単に確認させてもらいました。そしたらこれが壊れていたのを見つけたから、直せそうだったので直してみました！」
彼女が手に持っていたのは自分が持っていた壊れていたはずの通信機器だった。彼女は続ける。
「これすごいですね！私は通信はそんなに詳しくなくて……まさか多対多通信を国を越えるような距離で実現して、しかもこんなに小型化出来るなんて！」
zm「なぁ、」
「あ、安心してくださいね、本当は奥の方の回路も見たかったんですけど壊れている部分は直せましたし、技術を盗むのも悪いからちゃんと我慢しました！」
zm「それはええねんけど、」
「多分これカスタムもすごいですよね、盗聴とかすごく難易度高そうだなぁ……それから−−」
ゾムの戸惑いをよそに彼女は楽しそうに喋り続けていたが、ふと気を取り直したようで、あ、だのえっと、だの呟いたあと、困ったような照れたような、それでいて申し訳なさそうな顔をした。
「すみません、ついテンションがあがってしまって。」
zm「いや、うん、ええよ。で、それ、直してくれたん？」
「はい、状況から察するにお仲間なり上司なり雇い主なりに連絡したいかなぁと。勝手にいじってすみません。」
zm「いや、助かるわ、ありがとう。」
そう言うと彼女は安心したようにふわりと笑う。
「あと、私が連絡するわけにもいかないし充電式のようでしたから一度電源を落としています。なので、連絡した際相手の方に心配されるかもしれません。
では、先ほど申し上げたとおり私は医者を呼んでご飯を持ってきますね。この屋敷には今私と貴方以外いませんから誰かに聞かれる心配はないと思います。私が信用できなければ外に出て連絡してもらってもかまいません。」
そう言って彼女は外への道を説明した。
「屋敷内には入られたら困る部屋もあるので、すみませんが外に出た後はまっすぐ戻ってきてくださいね。あ、お手洗いとか洗面所はあっちの扉の先にあるので。」
彼女は入ってきた扉とは別の扉を指す。なるほどこの部屋には水廻りがついていたらしい。
彼女はでは、なにかあればベッドサイドの通信機で私に連絡がつきますので、と言って去っていった。
ゾムはほんの少し悩んだが、移動することなく通信機器の電源を入れた。
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ツネキ - お話のつなぎ方、お上手ですね…。いいな…。私の場合、文章を書こうとしても話がコロコロと変わってしまって…。それプラス話の繋ぎ方がどうにも下手くそで、へんな文章が出来上がってしまうんですよね…。尊敬です…！！ (2020年3月11日 5時) (
レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
こは(プロフ) - 雪兎さん» 雪兎様、応援とご心配ありがとうございます。全然無理はしていないので大丈夫ですよ！拙い作品ではございますが、これからも楽しんでもらえると幸いです*^^* (2019年12月5日 23時) (レス) id: ce808de654 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - いつもいつもお疲れ様です。これからも頑張って下さいね！応援してます！あっ、無理は禁物ですからね！お体に気をつけて下さいね？ (2019年12月5日 20時) (レス) id: 2fbdad1c3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こは | 作成日時：2019年11月23日 20時
