20.夢咲いた朝 ページ20
目の前に幼なじみがいる。なんだか久しぶりな気がする。その子はいつもと変わらない笑顔を私に向けてくれた。たくさん遊んだ。
しかししばらくするとその子は遠くに歩いていく。手を伸ばす。あれ、私の手、こんなに小さかったっけ？まって、いかないで、どうか。
伸ばしたその手は誰かに包まれて、知らない手のはずなのにすごく安心した。そうだ、私は、この手をずっと−
目が覚めたら見知らぬ部屋だった。ああ、いや、違うな、昨日案内してもらった客室だ。
夢を見ていた気がする。ふと、手に違和感を感じてそちらを見ると、
「しゃお、くん……。」
私と手を繋いだシャオくんが私のベッドに頭を預けて眠っていた。
なんとなく思い出してきた。
昨日、ずっと探していた幼なじみであるシャオくんとまさかの再会を果たして、私はその場で大泣きした。だって、正直、生きているとは思わなかった。彼は、昔のように太陽のような笑顔を見せてくれた気がするけど、涙でよく見えなかった。そして、そして……？
sha「んー、あ、A起きたんか。おはよ。」
「おはよう、シャオくん。」
隣のシャオくんが起きたようだから挨拶する。
そのあと彼が説明してくれた。
私は昨日、あの後泣き疲れて眠ってしまったらしい。もちろんシャオくんはいろいろ訊かれたけど、ゾム達の助け舟もあってとりあえず説明も出来たとのこと。
「それは分かったけど、シャオくんはなんでここに？」
sha「え、だってAに会えたんほんまに嬉しくて！……なんか離したくなかってん。」
もしかしてA嫌やった？なんて顔を曇らせる。
「ううん、私も、本当に嬉しい。」
繋いでいたシャオくんの手を取った。
「昔は同じくらいの大きさだったのにな、今はシャオくんの方が大きいね。ゴツゴツしててかたい、いっぱい武器を持った手だ。
本当に、強くなったんだね、生きててくれてよかった、ありがとう。」
そう言うとシャオくんは顔を逸らした。
sha「そんなん当たり前やろ！俺やで！？」
目の端に光るものが見えた気がしたけど、それは見なかったことにしよう。私も多分似たようなものだし。
朝食までまだ時間あるしシャワーとか浴びたいやろ、また迎えに来るわ、とシャオくんは一度部屋に戻っていった。少し名残惜しいがこの先いくらでも会える。
背とか手の大きさとか声とか、私の全然知らないシャオくんだけれど、
太陽のような笑顔はちっとも変わらなくて、少しくすぐったく感じた。
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ツネキ - お話のつなぎ方、お上手ですね…。いいな…。私の場合、文章を書こうとしても話がコロコロと変わってしまって…。それプラス話の繋ぎ方がどうにも下手くそで、へんな文章が出来上がってしまうんですよね…。尊敬です…！！ (2020年3月11日 5時) (
レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
こは(プロフ) - 雪兎さん» 雪兎様、応援とご心配ありがとうございます。全然無理はしていないので大丈夫ですよ！拙い作品ではございますが、これからも楽しんでもらえると幸いです*^^* (2019年12月5日 23時) (レス) id: ce808de654 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - いつもいつもお疲れ様です。これからも頑張って下さいね！応援してます！あっ、無理は禁物ですからね！お体に気をつけて下さいね？ (2019年12月5日 20時) (レス) id: 2fbdad1c3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こは | 作成日時：2019年11月23日 20時
