2.どうやら無事に目覚めたようだ ページ2
ゾムは目を覚ました。
どうやら自分は生きているらしい。ここは一体どこやろう、と彼は体を起こそうとした。そんな彼に激痛が走る。ああ、そういえば怪我しとったんやったな。ゾムは早々に諦め、せめて首だけでも動かして周囲の様子を探ることにした。
結論として、自分がいるところは小綺麗な個室のようだった。自分が寝ているベッド、それから机にクローゼットなどの家具からは部屋の主の趣味の良さが分かる。自分の荷物は部屋の隅に丁寧にまとめられていた。
扉は二つ。片方は廊下にでも続くのだろう。また、ベッドのそばにある窓から見るに、おそらく部屋は2階。窓の外には森が広がっているため、建物自体の場所は分からなかった。
ちなみに、その最中、自分は治療を施されていることには気がついた。
室内を一通り見たところで、ゾムはあるものが気になっていた。ベッドサイドのボードに水と並んで置いてあるそれ。おそらくは通信機器の類。おそらく、というのは少なくとも自分は見たことがないからだった。
隣にはメモも置かれている。ゾムはメモを手に取った。
【緑フードの方へ。起きたらまず水でもお飲みください。次に、隣に置いてある機械は私に繋がるようになっているので、よければ連絡してください。使い方は−−。】
あまり上手とは言えない字でそう綴られている。なるほどこの機械は通信機器で間違っていなかったようだ。
しかしどうしたものか。状況を鑑みるに、おそらくこのメモの"私"というのは倒れる前に見た女のことだろうし、ここは彼女の家かなにかだろうし、怪我の治療も彼女がしてくれたのだろう。
とはいえ、彼女が味方かどうかは分からない。自分は軍の幹部だ。彼女の銃の腕前ならば怪我をした自分など脅威にならないだろうし、自分を人質に、あるいは情報をはかせるために生かした可能性は0ではない。
また、彼女本人に害意がなくともa国に潜入がばれたことも留意しておくべきだ。自分の通信機器が使えればまず我々国に連絡を入れるのだが、あいにくa国とのドンパチ中に壊れてしまっていた。
しばし考えていると、一人の気配が近づいてきた。それは扉の前で立ち止まる。
コンコンコン、とノックの音。次いで、
「起きてますかー？」
との声。ゾムはしばし迷うが沈黙を選んだ。
「うーん、まだ寝てるのかな。失礼しまーす。」
声とともに扉が開く。現れたのは倒れる前に見た、彼女であった。
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ツネキ - お話のつなぎ方、お上手ですね…。いいな…。私の場合、文章を書こうとしても話がコロコロと変わってしまって…。それプラス話の繋ぎ方がどうにも下手くそで、へんな文章が出来上がってしまうんですよね…。尊敬です…！！ (2020年3月11日 5時) (
レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
こは(プロフ) - 雪兎さん» 雪兎様、応援とご心配ありがとうございます。全然無理はしていないので大丈夫ですよ！拙い作品ではございますが、これからも楽しんでもらえると幸いです*^^* (2019年12月5日 23時) (レス) id: ce808de654 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - いつもいつもお疲れ様です。これからも頑張って下さいね！応援してます！あっ、無理は禁物ですからね！お体に気をつけて下さいね？ (2019年12月5日 20時) (レス) id: 2fbdad1c3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こは | 作成日時：2019年11月23日 20時
