煌めく彗星【イナGO】 (ページ5)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:3,759 hit

あだ名はりーちゃん ໒꒱ 天利ページ5

＊

ここはづきすいりんちゃん。長くていい名前だと思う。

｢よろしく、森楪月さん！｣

天馬はすいりんちゃんの名前を聞くなり｢森楪月さん｣と呼んでそう挨拶したのだが……

ふむ、と顎に手を添える。

確かにいい名前だとはおもうんだけど、長い。別に呼ぶこと自体はかまわないのだが、こはくが覚えられなさそうだし……

｢……あ！ねぇねぇ、りーちゃんって呼んでもいいかなっ！？｣

覚えやすいし呼びやすいし！と付け足せば、すいりんちゃんは数回瞬きをしてから｢いいぞ｣と許可を出してくれた。

まさかあだ名を付けられるとは思ってもいなかったのだろうか……

｢りーちゃんが嫌だったらいいけど、こはくのことも好きに呼んでいいからねっ！｣

こはくができる限りの満面の笑みでそう告げる。

数秒間何かに悩んだ様子だったりーちゃんが何かを言おうとしたのと被るように、おもむろに天馬が声を上げた。

｢……あ！俺サッカー部に行きたいんだった！！｣

そっか、天馬はその為に雷門中に来たんだもんね。

サッカー……こはくは選手出来ないから部員にはなれないけど、試合くらいは見に行きたいなぁ。

今日もまだ時間はあるみたいだし、ちょっと覗いていこうかな……なんて考える。

｢こはくも森楪月さんもまた後でー！！｣

気づけば天馬はその場から居なくなっていて、残ったのはりーちゃんとこはくだけ。

サッカー部が何処にあるかを知らないので、今から追いかけることも出来ないだろうな。

……まあそこら辺はなんとかなるでしょ。

そういえばりーちゃんはサッカー好きだったりするのだろうか。

この機械が気になるけど、雷門中に来たってことはやっぱりサッカーが好きなのかな。

｢こはく後でサッカー部の練習見に行こうと思ってるんだけど、りーちゃんも一緒に行く？｣

｢あー……おれはいいかな。行くまで大変そうだし｣

こはくの言葉に一瞬顔を曇らせたが、微笑んでそう返すりーちゃん。

……確かに、さっきも転びかけてたし大変かもしれない。

こはくが連れて行ってあげられればいいのだが、残念なことにこの機械の動かし方が分からない。

なんなら名前も分からない。結局なんなんだろう、この機械は。