お昼 ページ16
慧様のこれからの予定。
今日はどこかの会社の人にお呼ばれしてお食事会らしい。
慧様の指名で俺がお洋服を準備する。
「慧様、ネクタイはどうしますか？」
『…めんどくさいからお前が選んで』
慧様はあまり乗り気じゃないみたいで
さっきからずっと不機嫌。
「…じゃあ、これはどうですか？」
『青色？好きなの？これ』
「慧様は青色が似合うイメージがあるので……色白でおキレイなのでもっとキレイに見えるんです」
『…ｸｽｯお前、本当に俺の事好きだね』
かあああっと音がつきそうなぐらい顔が熱くなる。
これってそんなことないって言っちゃダメなやつじゃない？
あーもう！なんて答えればいいんだよ……
『ほら、固まってないでネクタイ結んでよ』
「あ、はい！」
慧様の首に手を回して、ネクタイを持ってきて結ぼうとしたけど上手くいかない。
自分でやるならともかく、人にやるのは初めてだから難しいな……
「慧様、座ってもらってもいいですか？」
『なんで？』
「上手く結べなくて…練習するので、今日だけは許してください」
『あーいいよ』
鏡台の前の背もたれのない丸イスに座る。
鏡が見えることを確認しながら、慧様のネクタイを結ぶ。
あ、なるほど。こうなってるのか
「できましたぁ…！」
『ん。ありがと……そう言えばさ、』
慧様が俺の腕を引っ張る。
『さっきからずっと抱きつかれてる気分……今は本当に抱きつかれてるけど(笑)』
「……！もう、慧様ぁ……からかうのもほどほどにしてください…」
すぐ近くにあるキレイな顔と
嫌でも感じざるを得ない体温。
『いいじゃん。お前暖かいし』
「そういう問題じゃないです…」
『もっと、長い時間抱き合ったことあるのに？』
ボソッと呟く慧様。
ニヤッと笑う口元が何を言いたいのか示していて。
「…次までには、ちゃんと結べるようにします……」
『俺はこれでもいいんだけどなぁ』
「お、……私がダメなんです…！」
『あー、俺に触れられると興奮するから？』
「違いますっ！…あ！慧様、お時間が……！」
『うええ……行きたくないなぁ…』
「でも、お断り出来なかったんですよね？」
『まぁね、じゃあさ、【いってらっしゃい】のチューしてよ』
「えぇ…またですか……」
『命令。ほら、練習だと思って』
目を閉じた慧様に今日2回目のキスをする。
「いってらっしゃいませ、慧様」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 517人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るち(プロフ) - けーとせーばーさん» ありがとうございます。個人的に雄也くんは執事に1番向いてる気がして……気に入っていただけたならよかったです (2019年8月7日 7時) (
レス) id: f268181383 (このIDを非表示/違反報告)
るち(プロフ) - ちょこみんとさん» ありがとうございます（笑）むせすぎてのど痛めないようにしてください（笑） (2019年8月7日 7時) (レス) id: f268181383 (このIDを非表示/違反報告)
けーとせーばー - 更新楽しみにしてます！雄也坦なんですよ！だから、普段こんな雄也くんは見られないので、見られて嬉しいです (2019年8月7日 6時) (レス) id: b099531090 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこみんと - 更新頑張ってください！伊野ちゃん推しなのでこうゆう作品を見ると、むせてますw((ｺﾞﾎｺﾞﾎｺﾞﾎ (2019年8月6日 23時) (レス) id: fc7224b334 (このIDを非表示/違反報告)
よしりん(プロフ) - るちさん» はい！ 待ってまーす (2019年7月29日 21時) (レス) id: a57dd735da (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るち | 作成日時：2019年5月5日 23時
