日常の作り方 (ページ3)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:5,865 hit

友達ページ3

入学して数ヶ月、弟達は毎日友達との話をしてくれる。

「けいとね、神ちゃんと隣の席になったの！」

「神ちゃん…あ、神山くんだっけ？圭人と出席番号近い子だよな」

「そう！席替えしたからバイバイかなぁって思ってたのに隣なれちゃったぁ」

入学当初、人見知りで緊張していた圭人にもじもじしながら勇気を出して声をかけてくれたんだって。

「それでね、のんちゃんは相変わらず涼ちゃんにメロメロなのに席遠くなっちゃったって流星に駄々こねてたんだよ！」

「その流星が涼介の隣になったんだもんねぇ」

涼介は今度の定期考査に向けて裕翔に付きっきりで勉強を教えてもらってる。2人の分まで圭人と侑李が手伝いをしてくれてて。

今は9人分の洗濯物を一緒に畳んでくれてる。

「雄也お兄ちゃん、これ宏太お兄ちゃんの？」

「えーっと…慧、わかる？」

「確かね、これは宏太のじゃなくて大ちゃんのだよ」

「ありがとう、慧お兄ちゃん！」

入学当初に比べて話し方もだいぶ大人びてきて、あどけない舌っ足らずな声はいつの間にか年相応の物に近づいてきた。

友達が増えたからか、部活で人と関わるようになったからか、気がついたら大きく成長していたらしい。

「ねえ、みんながいつも話してる4人って幼なじみなんだっけ？」

「そう。神ちゃん、しげちゃん、のんちゃん、流星…それに照史くん、淳太くん、濵ちゃんっていうお兄ちゃんたちがいるんだって」

なるほど、仲良し幼なじみの7人組か……

「侑李と一緒にピアノの練習してくれる子がしげちゃんだっけ？」

「そうだよ。あの子も部活で忙しいのに、いっつも付き合ってくれるの」

そのしげちゃんって子とのんちゃんって子は涼介と同じサッカー部。ちなみに侑李は運動神経いいのに何故かマネージャー。でも出来たばかりの体操部にスカウトされてそこでも活躍してるみたい。

圭人はバスケ部で流星くんとやらと一緒らしい。背も高くてかっこよくて優しくて、いつも居残り練習に付き合ってくれるんだって。裕翔は帰宅部になりそうだと思ってたのに選んだのは軽音楽部。ドラムに惹かれて飛び込んだんだって。ちなみに裕翔の師匠は圭人の仲良しでギター担当の神ちゃんらしい。

「みんなー、ご飯だぞー！」

「はーい！！」

弟達と出会ってすぐに出来た1日のタイムスケジュールは彼らが中学校にあがってから大きく変わった。

全員が部活に入ったことでどうしてもご飯の時間が朝は早く、夜は遅くなっちゃうんだ。