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「はぁ、やっと見つけた」
「腹減った……」
私のことを探してくれていたようで、肩で息を整えている角名君。
治君は通常運転。いつでもお腹減ってるな。
「大丈夫だった？ なんもされてない？」
侑のパーカーに気付いたのだろう。
ほっと息をつく角名君と銀島くんをみて、申し訳なくなってきた。
「ごめん、かき氷の列並んでたら二人と離れちゃって」
「はー、よかった。ナイス侑」
「当たり前や！」
へへーんと胸をのけぞらせて、得意げな侑。
いつもだったら調子に乗るなというけれど、今回ばかりは侑がいなければ危なかった。
「じゃ、泳ぎにいく？」
「せやな」
「めし……」
波打ち際の方へ歩いて行ってしまう三人。
あ、ととっさに侑の水着の裾をつかむ。
「うおっ、どしたん」
「……ありがと」
面と向かって言うのが恥ずかしく、ちらりとだけ侑の顔を見る。
そこには手で顔を覆っている侑がいて、そのせいで表情を見ることはできない。
「……侑？」
「……おん」
どうしたの、と顔を覗き込むと、みんでええ！ と追い返される。
何よと、ぎゃいぎゃい言い合っていれば、角名君がヒュウ、と口笛を吹いていた。
＊
もぐもぐもぐもぐ。
どれだけ食べれば気が済むのだろう。
「おいしい？」
「ほぉいひぃい」
ほんとにおいしそう。
お腹はいっぱいだけど。
かき氷食べたかったと呟けば、俺も腹が減っていたと海の家へ連れてこられた。
焼きそばにお好み焼き、から揚げにかき氷。
全部のメニュー網羅するんじゃないかって勢いでご飯を食べている治君。
おうちの食費が気になる。大変そうだ。治君の陰に隠れてるけど、侑も何気食べるからなぁ。
「俺も腹減った！」
どすんと私の隣に座ってくるのは侑。飛沫が私の水着に染みをつくった。
涼しげだな。
海の家にいる女性陣がちらちらこちらを見ているのがわかる。うう、いたたまれない。
「どしたん自分」
そりゃそうもなるかあ。
この顔にこの肉体だもんな。そのために、パーカーを持ってきたのだろうけど、私が着てしまっている。
侑だけでなく、他の三人もそうだ。
こんなんじゃ、バレー部全員で来た時にはどうなっちゃうんだろうか。
絶対に来ないことを私は1人で誓ったのであった。
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黒尾ファン - 続き待ってます頑張ってください (3月31日 9時) (
レス) @page18 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 更新待ってました✨続き楽しみにしてます😃 (2022年5月31日 23時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
はねっさん(プロフ) - 続き待ってます！！！ (2020年7月30日 22時) (レス) id: 93b3e8542a (このIDを非表示/違反報告)
きいろ(プロフ) - これおもろいなあと思ってよんどったら、セミとトンボの人ですか！！！どっちもめちゃ好きです！！！(((( (2020年7月25日 8時) (レス) id: d4f4d3c247 (このIDを非表示/違反報告)
仄 - 久しぶりに好きな文面を書く方を見つけてしもうた……好きです (2020年7月23日 2時) (レス) id: 3d4d17e641 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小春-koharu- | 作成日時：2020年7月16日 18時
