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「きゅーうーけーい」
「うわっ」
稲荷崎のバレー部は背後から話しかけるのが伝統だったりするのだろうか。
使用済みにも関わらずそのままにしてあったビブスを干していると侑がにゅっと現れる。
こわいて。
「休憩ゆうとるやろが。マネージャーもやで」
「私、たいして疲れてないから大丈夫」
「休めるときに休む！」
「あ、ちょっと！」
残りのビブスを私から奪い、すごいスピードで干していく。
「中入るで」
「ありがとー」
「……おん」
お礼を言うと少しびっくりしたように頬を染める。
かわいいと思ったのは内緒にしておこう。
＊
窓を全開にし、大きい扇風機をかけて空気の入れ替えを行っている体育館の中は思ったほど暑くはなかった。
日差しがないだけ、かなりマシだ。
談笑している角名くん達の近くを通ると、何故かボールが飛んでくる。
反射的に受け取ってしまったが、どうすれば。
「おっ、触れるようになっとる」
「えっ」
確かに。
どうやら犯人は侑らしいが、急なこととはいえ、バレーボールに触っても震えは起きないし、記憶が蘇ることもない。
「なに、宮本さん。ボール触れないの？」
「いや、触れなかったというか、触れるようになったというか」
頭にハテナを浮かべる角名くん。
「進歩っちゅうこと！！」
「……よくわかんないけどまぁ、良かったね」
「さっきから何の話しとんの。お前ら」
ごくごくスポドリを飲んでいて話を聞いてなかったのか、治くんがいじけたような声色で聞いてくる。
「お前には関係ないわ」
「はぁ？」
ぎゃあぎゃあ兄弟喧嘩が始まってしまった。
止めなくてもいいのかと角名くんに聞けばいつもの事だよ、と練習に戻る準備を始めてしまう。
まぁ、いっか。
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黒尾ファン - 続き待ってます頑張ってください (3月31日 9時) (
レス) @page18 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 更新待ってました✨続き楽しみにしてます😃 (2022年5月31日 23時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
はねっさん(プロフ) - 続き待ってます！！！ (2020年7月30日 22時) (レス) id: 93b3e8542a (このIDを非表示/違反報告)
きいろ(プロフ) - これおもろいなあと思ってよんどったら、セミとトンボの人ですか！！！どっちもめちゃ好きです！！！(((( (2020年7月25日 8時) (レス) id: d4f4d3c247 (このIDを非表示/違反報告)
仄 - 久しぶりに好きな文面を書く方を見つけてしもうた……好きです (2020年7月23日 2時) (レス) id: 3d4d17e641 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小春-koharu- | 作成日時：2020年7月16日 18時
