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side.涼介
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涼｢待って待ってやべえ！｣
侑｢やっぱり下手になってるよね｣
涼｢違う相手が強すぎんの！｣
侑｢ふーん？｣
自主休講という名のサボりをキメて、バイトもないから一日中ゲームしてやるぞ！と意気込んで朝からやり始めて早数時間。
そろそろ腹が減ってきた気もする。
ずっと隣にぴとりと張り付いているちぃも、俺がソファとテレビを陣取った数分後に起きてきて、朝ご飯を食べる姿を見た覚えがないから多分減っているはず。
涼｢ちぃ、腹減ってない？｣
コントローラーをソファに置いて隣を見ると、膝を抱えたまま｢んー｣と数秒考えてからふるりと首を横に振られた。
涼｢朝から何も食ってないよな？｣
侑｢雄也にチョコ一粒貰ったよ｣
涼｢いやそれ食べたって言わないから｣
侑｢ええ〜でも空いてないんだもん｣
ゆらゆらと体を揺らしながら唇を尖らせる駄々っ子のような素振りに｢お前なあ｣と呆れながらも、ほんの少し血色を失ったような顔色に不安が募る。
昼の13時を回った時間だ。
朝からチョコ一粒だけで、多分大して水分も取っていないから低血糖を起こしかけているのかもしれない。
さっき伊野尾ちゃんが言ってたように、昨日やっと熱が下がったんだし本調子にまでは戻っていない可能性もある。
涼｢なにか作るから一緒に食べようよ｣
このまま放っておくべきじゃないな、俺も何か食べたいし。そう思いソファから立ち上がり寝癖がついたままの頭をくしゃりひと撫でしてキッチンへ向かう。
侑｢僕餃子がいいなあ｣
涼｢アホか。今から作り始めたらめちゃくちゃ時間かかるだろ｣
適当に作るから座って待ってて、と伝えようと振り返り、視界に飛び込んだ光景にサーっと血の気が引いた。
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作者名：tom | 作成日時：2022年4月3日 17時
