小春日和 2 (ページ1)

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story.07 黒雨に揺れるページ1

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朝、起き上がろうとした体は腕で支えきれず重力に従ってぽすんとシーツに逆戻り。

侑｢……っ、ぃ…｣

たったそれだけの衝撃が頭に響いて
まるで頭を押さえつけられているかの様な重さを感じる。

嫌な予感がして、ちらりとカーテンで締め切られた窓の方へ視線を向けて耳を澄ますと微かに雨が窓に打ち付ける音が聞こえた。

｢おはようございます！｣と朝から爽やかな笑顔をこちらに向けるニュースキャスター。

なんとかベッドから抜け出したのはいいものの。

テレビの光を浴びただけでズキズキと痛みを増す頭を抑えながら、ブランケットにくるまってソファに座る。

｢今日は全国的に大雨が予想されています｣って、ソレ僕にとっては死刑宣告と同じなんだけど。
天気予報士はそんなことは露知らず、ニコニコ笑ってる。

｢低気圧が……｣なんて声まで聞こえてきて、耳を塞ぐようにして頭からすっぽりとブランケットを被りソファに寝転がった。

侑｢っ、ん……ぃった……｣

ズキズキズキズキ

天気予報士やニュースキャスターの声に比例するようにして、痛みは強さを増しているような気がして気持ち悪い。

………でも、こんな日でも仕事は待ってくれない。
もちろん僕自身休むなんて選択肢最初からないけど。

手に握っていたスマホが震えて、マネージャーさんから『そろそろ着きます』とメッセージが届いた。

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