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侑李side










「大学って広いよね、迷路みたい」






裕翔「まぁうちは私立だし施設にはお金かかってるよね」








大学に入学して1ヶ月、まだまだ広いこの校舎には慣れない。たぶん慣れることない










「ってか涼介は?」






裕翔「あ〜なんか明日から大型連休じゃん?だから今日の夜から地元帰るからって先に帰って行ったよ」






「そうなんだ……ねぇゆーてぃあれ」






裕翔「えっやばいじゃん…声かける?」






僕達もそろそろ帰ろうかという時に廊下の隅に蹲ってる人。後ろ姿しか見えないけどどこか苦しそうに肩で呼吸してる。先輩だったら気まづいけど、あれだけ苦しそうにしている人をほっとけるわけもなく








「あの大丈夫ですか?」







?「ゴホッゴホッ…ハァハァハァ、、薬」





「薬?……鞄開けますね」




裕翔「俺、水買ってくる」





鞄の中にあったお薬ケース。でも薬の量多くてどれかわかんないよ…その間も胸の辺りを抑えて苦しそうに呼吸する彼。その背中を擦りながらとりあえずゆーてぃが戻ってくるのを待つしかない







「大丈夫ですか?…すいません、お薬あったんですけど量というか種類が多くて…どれですか?」







こんな苦しい中聞くのは申し訳ないけど間違って飲ませちゃうよりかはまっしだ







?「ハァハァハァ…み、どりの…ゴホッゴホッ」






「みどり…これか」





裕翔「水買ってきた」






大量の薬の種類の中で緑のお薬は一種類しかなくて、ゆーてぃが買ってきてくれた水で飲んでもらったらだんだんと呼吸も落ち着いてきた







裕翔「大丈夫ですか?」






?「うん、ごめんね…ゴホッ」






裕翔「いや、大丈夫です。他に僕達なにかお手伝いしましょうか?」






?「迷惑かけて申し訳ないんハァ…だけど俺の、サークル室まで俺の事運んでくれない?」







この時期にサークル室か…たぶん1年じゃないだろうな…ってぼーっとしてたら彼をおぶった裕翔に知念行くよって声をかけられてハッとする

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作者名:小春 | 作成日時:2024年3月16日 0時

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