妖精が壊れた世界-2 (ページ31)

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涼介side

「失礼しま〜す…有岡先輩？？山田なんですけど……｣

皆さんの代わりに有岡先輩の様子を見に来たんだけど、反応はなし

「有岡先輩…！！えっちょっと」

大貴「……いのちゃん。」

「しっかりしてください！救急車…」

ベットの上で佇んでる有岡先輩を見つけたけれど、片手にはカッターナイフ。もう片方の手は血まみれで彼がなにをしたのかすぐにわかった

大貴「救急車呼ばなくていいよ。これでいいの。どうせあともう少しで死ぬから」

「とりあえず…手当てしましょ？」

伊野尾先輩と数日離れるだけで有岡先輩の情緒がここまで乱れるとは…2人はどんな関係なんだろうか

大貴「俺のせいなんだ……髙木もいのちゃんも悲しい思いしてるの。俺のせい」

「俺のせいってどういうことですか…」

大貴「俺が…協力しちゃった…俺の血を渡したから」

「血…？ですか」

分からない､有岡先輩が言ってることが…伊野尾先輩に聞くしかないか

「とりあえず手当て…えっ…有岡先輩…」

一瞬何が起こったのか分からなかった、手当てしようと有岡先輩の顔を見たら先輩の目がオレンジ色に光ってた

大貴「ごめんね､やまだ」

「まって、ダメ…有岡先輩……」

わかってた。ここで意識を飛ばすとダメなことくらい。でもあの綺麗な有岡先輩のオレンジ色の目を見るとだんだん眠たくなって、意識がすうっーと飛んでいく

「行かないで…先輩」