・ ページ25
雄也side
「どういうこと」
【だから言っただろ。伊野尾さんとの買収はあいつが勝手にお金に目がくらんで合意したんだ】
「だったら伊野尾財閥に言えばいいじゃん。あれは違う間違えだって」
【1度契約を合意した時点で契約を取り消すことはできな言った契約書に書いてた。…お前の友達だったよな、伊野尾財閥の息子さん】
「そうだけど…でも伊野尾くんは関係ないよ。もう何年も家に帰ってないって」
【出ていけ。お前がその子と仲良かったからうちはこんなことになったんだ。お前のせいだ】
「そんな…あっ、母さん!!」
【あら雄也!! 伊野尾さん言い方ね…うちにこんなお金入れてくれるんですもの。伊野尾財閥の傘下になればうちは安泰よ】
「いや、そういうことじゃないでしょ?うちはうちなりのやり方があるじゃん。しかもなんで父さんに相談もせずに」
【あの人に相談すればダメって言うに決まってるじゃない。】
【当たり前だろ?うちは何代も歴史のある家なんだ。なのにお前のせいで…勝手なことしやがって】
【あなたも分かってたでしょ?もううちは無理なのよ。あなたのあとを継ぐのは雄也なのよ?雄也に辛い思いをさせるなら、傘下に入った方が安泰じゃない】
やめて…あれだけ仲が良かった両親がこんなに言い合っているところなんて初めて見たし、見たくなかった。ダメだ…そもそも俺がもっといい子だったら…いい跡継ぎになれたなら…
106人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小春 | 作成日時:2024年3月16日 0時