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光side
宏太「もうこれ以上光を傷つけることは俺が許しません。光は俺にとって大切な存在だから」
「薮…」
サークル室のドア越しに聞こえる薮の声。授業が終わってたまたまサークルに行く途中に大ちゃんと薮以外のみんなに会ってサークル室に向かった。部屋に入ろうと思えば薮の大きな声が外に聞こえるほど聞こえてた。きっと俺の母さんが中にいるんだと思う
【さっきから偉そうなことばっかり言ってあんたになにが分かるって言うのよ!あんたが私の前から消えなさいよ!】
「やめて!お母さん!」
宏太「光!?」
「ごめん…さっきの全部ドアの前で聞いてた。薮…全部言わせちゃってごめんね。」
大貴「あれみんなも…」
涼介「ここに来るまでに会ったんです」
これ以上お母さんの好きにはさせない。させたくない
「俺はもうお母さんと一緒に居たいなんて思わない。好きにさせてよ。これ以上俺も俺の周りにいる大切な人も傷つけないで。あんた俺に今まで何してくれたの?俺の子育てなんてやったことないじゃん!俺の好き食べ物は?特技は?なんにも知らないでしょ?」
「俺をここまで幸せにしてくれたのはあんたじゃなくて薮や薮のお父さんだよ!普通自分のお母さんを殺した息子を…自分の愛する人を殺した息子をさ…こんな愛情を持って育ててなんてくれないよ?感謝してもしきれない」
宏太「光…」
「ごめん…誰か警察呼んで。もう顔を見たくない。ここに入ったこと自体不法侵入だから。もう二度と俺の前に現れないで。これ以上薮を苦しめないで」
【光…光…あなたは私の子なのよ。…あなた私の光になんか言ったのね。光はこんな子じゃなかったのに…あんたのせいよ!】
慧「薮!!危ない!」
どこかに隠し持っていたナイフを取り出して奥にいた薮に襲いかかる。俺らは所詮後から来たからドアの前に居て助けに行こうとしても間に合わない。嫌だ。もう誰も失いたくない
大貴「はい、おばさんそこまでね?」
侑李「大貴…」
【くっそ、小僧】
大貴「危ないじゃん…俺もかすり傷で済んだからいいけど笑殺人未遂罪も追加でいい?いい加減にすれば?あんたも気づいてるんでしょ?ひかを失ったのは全部自分のせいだよ。今までの自分の行いのせいだ」
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作者名:小春 | 作成日時:2024年3月16日 0時