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光side
「今日来てたのは俺のお母さん。でももう何年も会ってないんだけどね…」
雄也の部屋にある大きな机を囲って、暖かい飲み物をいただきながら
裕翔「こんなこと聞くの失礼なのかもしれないんだけど、なんで何年も会ってないの?」
「…俺も知念と一緒で小さい頃に虐待を受けてた。それが警察に見つかって逮捕されたの。虐待の他にも詐欺とか本当に色々な犯罪に手を出してたみたいで。逮捕、釈放、逮捕、釈放を繰り返してきた。」
そんな親から産まれてきた俺…俺も同罪だ。あんな親から産まれてきたんだから
「その度に俺はお母さんの元に戻されて虐待されてってそんな日々の繰り返し。薮とはずっと隣の家に住んでてね、小さい頃からずっと仲良くしてて…薮のお父さんもお母さんもどうにかして俺を助けてくれようとしたの。」
「ある日俺がものすごい暴力を振るわれた日があって、耐えれなくて薮の家に逃げたの。俺のお母さんはなんだかものすごく怒ってて。薮の家には薮のお母さんが居て直ぐに俺を家にあげてくれて…でも俺の後をおってきた母さんが俺を返せって薮のお母さんのこと刺したんだ」
涼介「えっ。嘘……」
「たまたま通りかかった通行人の人が母さんを抑え込んでそのまま逮捕されたんだけどね、薮のお母さんは死んじゃったんだ」
宏太「それから俺の父さんが光のことも面倒見るって言って高校生までずっと同じ家に住んでた。大学に上がるにあたって2人とも家出て二人暮ししてるんだけどね」
俺があの日薮の家に助けを求めなければ…苦しい思いに耐えれるほど強かったら薮のお母さんは死ななかった。俺のせいで…薮から大切なものを奪った
宏太「光…お前のせいじゃないんだよ。光は悪くないんだから変な事考えるなよ。」
薮にそう言わせてしまうのも俺のダメなところだ
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作者名:小春 | 作成日時:2024年3月16日 0時