妖精が壊れた世界 (ページ42)

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涼介side

慧「恋ってせつねぇな」

光「そうだねぇ」

あれから山上さんは吹っ切れたように笑顔になって三好さんのお墓に行った。顔もどこかスッキリした様子で、裕翔の気持ちが伝わったんだなと嬉しくなった

大貴「裕翔は行かないの？その人のお墓参り」

裕翔「やっぱり今まではなんとなく顔を合わせる気になれなくてさ、亡くなって直ぐに行ったっきり行ってないな。でも今回の件を受けて行きたいなって」

雄也「喜ぶんじゃない？笑」

裕翔「だと嬉しいな…笑」

最近思うんだ。何かを乗り越えた人ってすごくかっこいいなって…知念も裕翔もちゃんと自分と向き合って考えて、、、
俺も乗り越えないといけない。ずっと檻に閉じ込められている自分は嫌だ

侑李「涼介…大丈夫？」

「えっあっうん大丈夫。いや〜こんなにも切なくて苦しい恋ってあるんだって思ったらなんか俺まで悲しくなって笑お互いがお互いを思い合うのって簡単なようですごく難しいなって」

光「なんかの歌の歌詞みたい笑山田ロマンチストだな〜」

「えぇ！そんなんじゃないですよ！本当にそう思ったから」

裕翔「涼介」

「うん？」

裕翔「ありがとう。俺の過去を話した時にやまが一言くれたでしょ？それでだいぶ心が軽くなって。誰かにそう言って欲しかったのかも。そう思うくらい追い込まれてたから。やまのおかげで少し楽になった。ありがとう」

「いやいや、俺はなんにも。お礼をいうならこの案件引き受けた薮先輩じゃない？」

裕翔「そっか薮くーんありがとう〜」

1つ案件が終わってまた賑やかなJUMPが戻ってきた。でもずっと感じるんだよね。有岡先輩からの視線。あの橋の上で会ってから元々広いその距離感はさらに広くなった

分からない。先輩がなにを考えているのか。心を覗こうとすると鉄壁でガードされてしまう。今までそんな人に出会ったことがなかったからすごく怖いんだ