妖精が壊れた世界 (ページ21)

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宏太side

「はい…はい…分かりました」

ふぅ…いつになっても大人と電話するのは気が張って疲れる。慣れないものだ

「あれ侑李…どうかした？」

侑李「いや、宏太が遅いから大丈夫かと思って様子見に来た」

「そっか。ってか侑李なんかあった？」

侑李「なんで？」

「なんとなく」

いつもの宏太って呼びに来る侑李の感じじゃなくて、何が違うのかと言われれば分からないけど

侑李「なんでもないよ。ほらみんな待ってるから」

「うん」

なにか侑李の中であったのは確かだと思うけど、触れてほしくないんだろうなと思う。現に俺と1度も目を合わせてくれないし。

光「おっ薮おせーよ」

「ごめんごめん…あれ結構みんな仲良くなった感じ？」

慧「実くんは大ちゃんにしか懐いてくれないけど、翔くんは比較的みんなと仲良くなったんじゃないかな？」

大貴「で、どうすんの？この子達。ずっとここで見てるわけにはいかないでしょ？」

「しばらくは近くの児童養護施設の方が迎えに来てくれてそこで面倒を見てくれるらしい。2人の両親のことは警察と協力して俺らでどうにかしようってことになった。」

【警察！？警察は嫌だ!!…嫌だ嫌だ】

涼介「ちょっと実くん？」

警察という言葉に過敏に反応して癇癪を起こして大泣きし始めた実くん。警察になにかされたことがあるのか…でもこの歳でここまで警察に拒否反応を起こすのって珍しいよな

【実…大丈夫大丈夫｡警察の人がここに来るわけじゃないから、大丈夫だよ】

【お兄ちゃんと離れ離れにならない？捕まったりしない？】

【しないよ。大丈夫だから】

雄也「翔くん大丈夫？」

【大丈夫です。実にとって警察は怖いイメージしかないみたいで…それで】

「そっか。怖い思いさせちゃったね。それで児童養護施設の方が迎えに来てくれるんだけど誰か2人の付き添い行ってくれない？残りはもう今日解散」

裕翔「大ちゃんは確定でしょ？実くん離れないし」

大貴「えー…」

裕翔「嫌そうな顔しない！あともう1人は髙木くんかな？」

慧「髙木がいれば安心だね。」

「じゃあその2人で決定で。残りは今日解散」