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ヘンゼルとグレーテル ページ18

涼介side









【すいません…JUMPの部屋ってここで合ってますか?】






宏太「おぉ!佐久間!JUMPはここだけどどうかした?」








JUMP室でいつも通りまったりタイム中。俺がここに入って初の来客がやってきた。












【いや、実は大学の外で迷ってる兄弟が居てどうやらJUMPに用事があったみたいなので連れてきたんです】









そう言う薮先輩のお知り合いらしい佐久間さんの後ろから中学生程の兄弟が顔を出した。









雄也「ちっさ…でもなんで俺らに?」







【俺もよく分からないんですけど、とりあえずJUMPに会いたいって。あっ俺この後用事あるんで、すいません後お願いします】






宏太「おい!ちょっと」








佐久間さんが去り、兄弟と俺らだけの空間…







慧「とりあえず中入れてあげる?」







「そうしましょ」









兄弟は中に案内してる間も2人でくっついたまんま。何も話さずに不安そうに俺らを見るだけだった。









光「はい。ジュース置いておくから遠慮なく飲んでね?」










裕翔「お名前は?」








【俺が兄の中谷翔です。こっちは弟の実。】







宏太「翔くんと実くんね。でどうしてここに?」







【お兄ちゃん達にお願いすればなんでも叶えてくれるって聞いて】








どこでそんな話をこんな小さい子たちが聞いたのかは知らないけど、つまりは俺らに依頼したいということ








宏太「そうだね。どんなお願い事なの?」








薮先輩もこの子達の言いたいことを汲み取ったのか依頼内容を聞く。それはそれは優しく。でも2人は口をキュッと閉じたまま話そうとはしてくれない。誰もこの子達がどんな目的でここに来たのか分からないからどんな声掛けをしてあげたらいいのかもわからない状態だった








光「大ちゃん?」









少し経った頃だった今まで興味がないように声を発してなかった有岡先輩が兄弟の前に屈んだ。







大貴「ねぇその怪我どうしたの?」





裕翔「怪我?怪我なんてしてる様子ないけど」





有岡先輩の一言にその場にいる全員が驚いた。だってどこをどう見てもその兄弟が怪我をしているようには見えなかったから。

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作者名:小春 | 作成日時:2024年2月22日 22時

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