片腕のないシンデレラ

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慧side






大貴｢もう．．．もういい加減にしてよ。もうやめて、自由にさせて、しんどいんだって、みんなと居たらしんどくなるんだよ。心が苦しくなる｣





｢大ちゃん｣







大貴｢顔を見るだけで声を聞くだけで．．．寂しくなるんだ｡せっかく1人に慣れたのに｡でもやっぱり1人は孤独は嫌いだから悲しくなる．．．｣








久しぶりに見たかもしれない大ちゃんの涙｡一生懸命、目から落ちてくる涙を手で拭いて｡そんな姿はちっさい頃の大ちゃんを思い出させる。あんな風に泣いてたなって







大貴｢俺どうしたらいい？1人は嫌なのにみんなと居るとしんどくなる｡誰も誰も居ない．．．お母さんもお父さんも俺なんてどうでもいいんだよ｡どれだけ頑張っても見向きもしてくれない。なんだよ今更!!意味わかんない!!｣







涼介｢大ちゃん!! ふふっ笑 久しぶりに泣いてる大ちゃん見た。俺の中での大ちゃんの涙って多分幼稚園生の時に見たのが最後だったから｡こうして大ちゃんが感情を俺らに出してくれて嬉しいよ．．．｣






宏太｢泣き顔も泣き方もなんにも変わってねぇ笑．．．ごめんね｡無理させちゃって｡我慢させて｡本当は兄貴が気づいてあげなきゃいけねぇのに。｣







きっと大ちゃんの中に俺らはきっとまだいる。でも我慢が得意な大ちゃんだから素直にこうしたいって言えない．．．今は分かるけど、そう理解してあげることに俺らは時間がかかりすぎたんだ。






雄也｢大貴．．．もう一度俺らにチャンスください。もう寂しいだなんて思わせないから。偽物の家族なんていらないから。お願い．．．｣






光｢大貴．．．｣






光が大ちゃんの方に走ってそのまま抱きしめる。大ちゃんはその場に座り込んじゃって、俺らも後を追うようにして大ちゃんの傍に向かう。





圭人｢大ちゃん泣きすぎだよ．．．笑ごめんね｣




裕翔｢可愛い〜｡大ちゃん笑｣




光｢もう離さないよ？もう1人になんてさせないし､寂しい思いもさない｡我慢なんてしなくていい｡大ちゃんは大ちゃんで､俺らの元にいてくれればそれでいい｡｣





｢顔ぐちゃぐちゃだよ？(笑)ごめんね｡大ちゃん｣





大貴｢バカぁ〜!!本当にバカ！みんななんて嫌い。大嫌い｡俺を1人にするみんなは嫌い。俺を人形みたいに扱うみんなも嫌い。俺を忘れるみんなはもっと嫌い。｣






わーわ。泣く大ちゃんは本当に小さい子みたいで、心の殻にどんどんヒビが入っていくようなそんな感じだった

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