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グリーンside

「ごみ拾いすんのってたまにはいいな」

「てか汚れすぎだけどね」

俺、しばゆー、りょうの三人でごみ拾いをしている。

まだ時間があるから、「地元を綺麗に」運動を決行することにした。

この夏祭りで出たであろうゴミがそこらに落ちている。

「あっ、としみつくんだ!!」
「ごみ拾い?」

「ごみ捨てないでねー」

「はーい!」

やはり祭りには視聴者が多いらしい。
気がつくとぞろぞろと視聴者を引き連れて歩いている。皆もごみを拾ってくれて、いい効果だ。

「てか、てつやどこ行った?」

「あいつ女といるんじゃねぇの?」

しばゆーが冗談ぽく言う。
まぁ、違いねぇな。

「……ほら、あれてつやじゃね?」

「女いるやん、隣」

「ほんとだ」

てつやは俺たちに気づいたのか、帽子を深く被る。

視聴者たちはてつやに気づいてないらしい。





「……え」

隣にいた女性。

見間違いじゃないなら


「A、さん?」


______
___



『なんで……

てつやさんと一緒にAさんが?』

「それ俺のセリフなんだけど」

この声が憎たらしくなってくる。

てつやも狙ってたとか。どういう状況?

『気を落とさないでください。

まだチャンスはあります』

「……もういいよ」

『え?』

「てつやの好きな女なら、取んのは申し訳ないつぅか」

『……』

「てつや嬉しそうだったし。


俺の入る隙はねぇがや」


沈黙が流れる。
それが気まずくなったのか、声が話し出した。


『……この前、風邪を引いたとき

なかなか治らなかったですよね』

「急になんだよ」

『もしかしたら、てつやさんも』

「ん?」

『てつやさんもこの声が、聞こえているのかも』

「……は?」


声は説明してくれた。

てつやとAさんの仲を邪魔しまいと、てつやに聞こえている謎の声の主が風邪が長引くよう仕向けたのだと。

てつやも俺と同じように、この声に導かれてたのか。


「俺の恋は終わりだな」

『本当に諦めるんですか?』

「もう完全にてつやルートだろ」

『……でも』

「ありがと」

『なんで、ですか?』

「面白かったから、変な気味の悪い声の通り動くの」

ははっと、乾いた笑い声が出る。


「としみーつ、そろそろだよ!」

虫さんに呼ばれ、ステージへ向かった。

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設定タグ:東海オンエア , てつや , としみつ   
作品ジャンル:恋愛
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ゆるり。(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。設定がとても新鮮で、続きがとても気になります…!更新、楽しみに待っています^ - ^! (2018年9月30日 12時) (レス) id: 754e0e8a24 (このIDを非表示/違反報告)
みくり(プロフ) - 世界観に引き込まれて、とても面白いです!更新頑張ってください!! (2018年9月17日 23時) (レス) id: 0f43d4ade0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃ | 作成日時:2018年9月6日 14時

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