降谷零の上司 2【名探偵コナン】 (ページ19)

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「.......ジン」

「ミスティはどうした？」

「軽い手当をしました。今は眠っています」

「わかった。」

アジトの前で僕の車が到着するのを待っていたジンが相澤を睨みつける。

僕はミスティを横抱きにしてアジトのベッドに運ぶことにした。

「ミスティを寝かせたら来い」

「わかりました」

ジンは不機嫌そうにウォッカを置いていって、慌てたようにウォッカが相澤を抱えてジンの後を付いて行った。

柔らかいベッドの上にミスティを寝かせれば、恐らく2度目の寝顔を眺める。

年齢は僕よりも歳上だが可愛らしい寝顔。
今は痛みと闘っているため全く穏やかな表情ではないが。

「.......っ、」

不安でいっぱいになる。

ゼロの紅一点でもあり、僕らを率いるリーダーでもあり、好きな人が、

頭から血を流して意識を失ったのだ。

.......相澤を許せるわけがなかった。

急いで相澤、ジン、ウォッカの居る部屋に急いだ。

「＿＿＿＿ぐっ、あ"」

「てめぇミスティに何したんだ」

「あの女はミスティと言うのか？なかなかの上玉だったな？」

「あ"？」

どすり、と鈍い音が相澤の腹から聞こえる。

「う"っ......はは、ははは.」

狂ったように笑いだす相澤の口からは血が出ていて、鼻血も出ていて、顔は痣だらけで慣れていない人なら目を背けたくなるような有様だった。

ジンは、それだけ怒っていたのだ。
ミスティのために。

「.......早く.......！ころし、て.......！！！く、れ！！」

ジンは何度もこの言葉を聞いたが、愛用のベレッタは向けなかった。

とても残酷なやり方だ。