屋上の小さな約束_葛葉 ページ4
女の子目線
葛葉→高校3年生
女の子→高校2年生
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
私は今日、屋上にから飛び降りる。
クラス替えをしたばかりで、私は2年生になった。
よくある話で。学校生活に疲れたというか。
よくある話の、人間関係に疲れたというか。
誰も来ない学校の屋上。
危ないから入ったら厳しい指導が入るらしい。
「…まあ、私には関係ないけど」
これからこの世からいなくなるんだから。
ｷﾞｨｨ、と重たい扉を開ける。
かなり古いようで、重い。
柵を乗り越えて、壁の縁に立つ。
＿死んだら、どうなるんだろ
「っ…」
息を呑んで、柵から手を離そうと＿＿＿
「なぁ、」
「っ…！」
びっくりしてぎゅっと柵を掴んで振り向く。
そこには、銀髪で赤い髪の男がいた。
「もしかして、飛び降りる感じ？」
ネクタイの色からして、3年生だろう。
「そ……そうですけど。」
「へーぇ、その割には脚、震えてるけど？」
「な…！そんなこと…」
なんなのこの人。突然声をかけたと思えば嫌な感じに話し始めて。
「…で、なんなんですか？これから死のうって人に声掛けて。何の用ですか？」
私はとりあえず柵の外側から内側に戻ろうとした。
その時、強く風が吹いて。
体のバランスが崩れて。
あ、死ぬ
「やっ………！」
咄嗟に目を瞑る
「…………、あれ、？」
目を開けると、先輩の胸の中にいて。
微かな甘い匂いがふわっと香る。
「っぶねー……」
背中を抱えてくれたみたいだった。
「あ、………ありがとう、ござい、ます…」
「あ？あー……目の前で死なれちゃ、後味悪ぃし。」
「はは、そうですか…」
柵の内側に戻った瞬間、膝から崩れ落ちてぺたっと座り込んでしまった。
怖い。
その感情で頭がいっぱいになった。
「…ごめんなさい。変な気を起こして。」
「…たまに屋上にこういうやつ来るけど、俺のサボり場だし、死んで屋上の管理厳重になったらやだし、…」
「なんですか、その理由」
私は思わずわらってしまった。
でも、死にたいと思う気持ちは変わらなくて。
「…あのさ、クラスにいたくないなら、俺んとこ来れば？」
「…え…、？」
「話し相手ちょうど欲しかったし。」
「…いいんですか？」
「お前が来たいならだけどな。」
もう少し、この世で生きてみようかな。なんて。
「約束」
続く
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炭酸ガス(プロフ) - 限界さん» こちらこそ.......こちらこそありがとうございます....... (2019年4月23日 10時) (
レス) id: dbb2370606 (このIDを非表示/違反報告)
限界 - へへ…へへ……ありがとうございま……(限界) (2019年4月20日 14時) (レス) id: 83c5a4e287 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸ガス(プロフ) - はちみつ漬けレモンさん» ありがとうございます....ありがとうございます....。妄想めっちゃしながら書いてるので楽しみに待っていてくれると嬉しいです！ (2019年3月20日 0時) (レス) id: dbb2370606 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ漬けレモン(プロフ) - ゆっくりスクロールしながら読んでたら刀也くんの最後の一言でやられました………そういうとこだぞ剣持……素敵な話をありがとうございました、今後の更新も楽しみにしてます!! (2019年3月19日 22時) (レス) id: af2fa92c04 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸ガス(プロフ) - 杠さん» ありがとうございます！愛が重い叶くん性癖なので喜んで貰えて嬉しいです！ (2019年3月11日 23時) (レス) id: dbb2370606 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：炭酸ガス | 作成日時：2019年2月18日 3時
