【文スト】 名探偵ノ恋事情 【江戸川乱歩】

恋事情 22 ページ26

乱歩さんに、嫉妬してもらいたい。

ある日私はそう思った。

けれどもそれは、唐突ではなくとある理由があったのだ。




遡ること約ニ時間前

『おはよう御座います。』

出社時間一時間前、

社内には誰もおらず、しんとしている。

昨日の一件もあり、

乱歩さんと会ったらなんと声をかけようか悩んでいたら、

何時もより早く家を出てしまったのだ。

さて、会ったらどうするべきか……

『うーん』

、

、

、


「Aさん、」

『なっ、ナオミちゃん!?』

突然の声に驚き、後ろを向くと、

そこには、ナオミちゃんが立っていた。

『っ、ビックリした。

この時間なら、未だ誰も来ていないと思っていたから、』

私がそう言うと、ナオミちゃんは、

そうでしたわ、っといいながら鞄からA4サイズの雑誌を取り出した。

「Aさんにこれを見せたくて早く来たんですの、」

ナオミちゃんは、雑誌の頁を開いて私に見せた。



『診断……？』

「はい」

そこには、


“彼氏 彼女 ノ 嫉妬度診断”

と、書かれていた。

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