どんな僕でも・・・ ページ31
「・・・・・・」
僕は冷静になり、心を落ち着かせた。
・・・気がつかなかった。敬語で話していたつもりが、敬語を使わず会話していたなんて。
山岳以外の前でこんなのは・・・初めてだ。
東堂「それとさっきの質問の答えだが、悪魔と呼ばれて怖がられているからなんだというのだ?
それで俺が怖がるとでも?むしろ興味が湧いた。ただの堅物の生徒会長かと思っていたが、やはりまだ自転車が好きなのだな。詳しくは知らんが、今は自転車に乗っていないと真波に聞いたぞ」
「やはり・・・」
東堂「・・・?」
「やはり貴方は変わっていますね、東堂」
僕は少し微笑んだ。・・・嬉しかった。僕の自転車界でのあだ名を聞いて怖がらずに、むしろ興味が湧き、いずれは一緒に走ってみたいと言われて。
東堂「そうか?自分では自覚はないな。合宿の件、即決はしなくていいからちゃんと考えてくれよ?
それじゃあ俺は先に教室に戻っているぞ」
そう言うと東堂は席を立ち、教室へ向かった。
真波「あれ、Aお兄ちゃん。食堂でご飯食べてるなんて珍しいね。普段なら、静かな生徒会室で食べてるのに。それとおはよう。まぁ、もうお昼なんだけど、あはは」
「山岳・・・」
真波「Aお兄ちゃん?食堂でご飯もそうだけど、常に気を張ってるAお兄ちゃんが心ここに在らずって感じ、珍しいや」
「・・・おはよう、山岳。昨晩もカレーを食べたのに今日もカレーなんだね」
真波「ああ、俺はカレー好きだしね好物の一つでもあるし。毎日食べても飽きないくらい。でも、カレーよりもAお兄ちゃんのほうが好きだよ」
「うん、ありがとう」
やっぱり山岳の言葉は僕を癒して元気をくれる。
“好き”というたった二文字なのに。
幻滅することなく、どんな僕も受け入れてくれる。
そんな山岳が僕も大好きだ。僕にとっては高校生になった今でも君は可愛い弟なのだから。
・・・誰よりも速く、強くなりたい。
僕は再びそう決意した。
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柊黒炎(プロフ) - 異名さん» 異名さん、コメントありがとうございます。しかし、異名さんとこうして話すのは初めてなので、見間違いと言われてもお答えすることは出来ません。申し訳ないです。応援コメントなどは有難いのですが・・・ (2017年7月19日 16時) (レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
異名 - 冷酷の魔術師って、星空永遠って、聞いたことあるな~?私のみ間違いかな? (2017年7月19日 15時) (レス) id: 0262f2c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - ☆★☆★☆さん» 返事が遅れてすみません。そういってもらえると、とても励みになります。更新頑張りますね! (2017年6月9日 14時) (レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
☆★☆★☆ - この小説とても面白いです。お世辞とかじゃなくて本当に面白いので、更新頑張ってください。 (2017年5月30日 16時) (レス) id: 08f2b5cf74 (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - 左京さん» そこまで褒めていただき、ありがとうございます!そういえばプロフをチラッと見たのですが、中学生なんですね!高校受験頑張ってくださいね!! (2017年3月10日 21時) (レス) id: 09ba59755e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊黒炎 | 作成日時:2017年1月17日 2時