心からの叫び ページ30
東堂「なんだ、そんなことを俺が考えてお前を昼に誘ったと思ったのか?如月は変わった奴だな」
「変わってるのは貴方のほうだと思います。....女子生徒が今も貴方を見ている中で僕とお昼ご飯を食べるというのは正気ですか?」
僕にはわからない。これだけの女子生徒に人気なのだからわざわざ僕と食べる必要はない。
東堂「確かに俺は坂ものぼれる上にトークも切れ、更にこの美形だ。女子ファンが黙っているほうがおかしい!しかし、今は如月と話しているのだからまわりは気にしなくていいと思うのだが?」
「....貴方が言うならそうします」
東堂「それに如月、お前のファンも多いぞ?さっきからお前を見ている女子がいるではないか!とはいっても、俺のファンの数には負けるがな〜」
東堂はいつもテンションが高い。
かと言ってペースを乱されることはない。
それに僕を見ている女子生徒がいる?
そんなのあり得るはずがない。
僕は会長になったとはいえ一部では怖がられているのに。
「僕は怖がられています。....自転車界のあだ名でも頂上の悪魔(ピークサタン)だと呼ばれていましたから」
東堂「頂上の、悪魔....カッコいいではないか!」
「カッコ、いい....?」
心の声が口に出てしまった。
さっきの言葉は前言撤回だ。僕はどうやら東堂のペースに巻き込まれているらしい。
東堂「ああ、カッコいいぞ。しかし、そんなに怖いんだったら一度一緒に走ってみたいものだな」
「何を言って....」
怖がられていることを知って、そんな言葉は出てこない。普通なら身を引き、僕との関わりを断ち切るのが賢明な判断というものだろう。それがなんで?
東堂「ん?聞こえなかったのか?いつかお前と走りたいと言ったのだ。いつも生徒会室から俺達の練習を見ていると真波から聞いているぞ」
「違う、僕が聞きたかったのはそこじゃない....どうして僕のあだ名を聞いて怖がらない?中学から自転車をしている貴方なら僕のことも知っているはず。なのに、それを知って何故一緒に走りたいという結論に至る!?」
僕は思ってることを全て吐き出した。
東堂「ふっ....なんだか嬉しいものだな」
「なにが?」
東堂「お前の心の叫びが聞こえて、今やっと如月、お前と会話出来た気がする。その証拠にいつもの堅苦しい敬語も抜けている」
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柊黒炎(プロフ) - 異名さん» 異名さん、コメントありがとうございます。しかし、異名さんとこうして話すのは初めてなので、見間違いと言われてもお答えすることは出来ません。申し訳ないです。応援コメントなどは有難いのですが・・・ (2017年7月19日 16時) (レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
異名 - 冷酷の魔術師って、星空永遠って、聞いたことあるな~?私のみ間違いかな? (2017年7月19日 15時) (レス) id: 0262f2c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - ☆★☆★☆さん» 返事が遅れてすみません。そういってもらえると、とても励みになります。更新頑張りますね! (2017年6月9日 14時) (レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
☆★☆★☆ - この小説とても面白いです。お世辞とかじゃなくて本当に面白いので、更新頑張ってください。 (2017年5月30日 16時) (レス) id: 08f2b5cf74 (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - 左京さん» そこまで褒めていただき、ありがとうございます!そういえばプロフをチラッと見たのですが、中学生なんですね!高校受験頑張ってくださいね!! (2017年3月10日 21時) (レス) id: 09ba59755e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊黒炎 | 作成日時:2017年1月17日 2時