生きる理由 ページ13
「今日は日曜日....」
福富にレースの断りのメールを入れてから、僕は何事もなかったように学校に行った。
それから時間が経ち、今日は福富に誘われ、山岳が見に来てほしいと言ったレースの日。
僕が断って、最後の一人は決まったのだろうか。
クライマーなら、確か....2年の黒田がいた気がする。
生徒会室から何気なく自転車部の練習を見ていたけど、黒田は飲み込みも早いし、かなり回せる人だと僕は感じた。
3年東堂、2年黒田、一年....真波山岳。
このメンバーなら、きっと優勝出来るはず。
『僕は必要ない....』
そう思った時、僕は生きる理由を見失っていた。
山岳『ねぇ、A。出来ればさ、このレースを見に来てほしいんだ。駄目、かな?』
あれから暫く経ったのに、山岳の言葉が僕の頭をかき回す。久しぶりの弟からの誘い。
今まで、散々無視してきたのに、それも無かったかのように君は僕に笑いかけてくれた。
なのに、僕はまた....拒絶した。
山岳『俺、Aお兄ちゃんと自転車で山を登ってる時が一番生きてるって感じがする!』
「うん....わかってる....」
山岳は昔と何も変わっていない。
変わったのは僕のほうだ。
君のことを一方的に突き放して....僕は君の兄失格だね。
過去に捕らわれすぎて、今の君を見ていなかった。
新しい一歩を....踏み出す時は今なのかもしれない。
ガチャ
僕はタクシーを使い、レース会場へと向かった。
自転車で行くのが早いかもしれない。
けど、それはまだ僕には....。
「着いた....此処がレース会場....」
懐かしい....僕はそのレース会場に着いた瞬間、そう思った。
「山岳は....?」
ゴールあたりを見渡すと、そこには衝撃の光景があった。
アナウンサー「優勝は2年、星空永遠!」
山岳「永遠先輩、俺より先にゴールしちゃうなんて凄いですね!」
東堂「星空、俺より目立っては俺のファンが減ってしまうではないか!」
永遠「別に凄くなんか....それに俺は目立ってない」
「あれは生徒会書記の星空、なんで此処に....?」
僕の居場所は無くなろうとしていた....。
ーーー
次回、オリキャラ出ます。
オリキャラ苦手な人は申し訳ないです。
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柊黒炎(プロフ) - 異名さん» 異名さん、コメントありがとうございます。しかし、異名さんとこうして話すのは初めてなので、見間違いと言われてもお答えすることは出来ません。申し訳ないです。応援コメントなどは有難いのですが・・・ (2017年7月19日 16時) (レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
異名 - 冷酷の魔術師って、星空永遠って、聞いたことあるな~?私のみ間違いかな? (2017年7月19日 15時) (レス) id: 0262f2c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - ☆★☆★☆さん» 返事が遅れてすみません。そういってもらえると、とても励みになります。更新頑張りますね! (2017年6月9日 14時) (レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
☆★☆★☆ - この小説とても面白いです。お世辞とかじゃなくて本当に面白いので、更新頑張ってください。 (2017年5月30日 16時) (レス) id: 08f2b5cf74 (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - 左京さん» そこまで褒めていただき、ありがとうございます!そういえばプロフをチラッと見たのですが、中学生なんですね!高校受験頑張ってくださいね!! (2017年3月10日 21時) (レス) id: 09ba59755e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊黒炎 | 作成日時:2017年1月17日 2時