バレていた ページ7
Aはチラっと仲間達を見て「あいつらも?」とコソッと聞いた。
司は首を横に振った。
「たぶん気づいてないと思うよ。気づいてたら真っ先に騒ぐだろうしってか、その時点で連絡来てるだろw」
「そうだね」
「megamiが出て来たときにメガミ繋がりでもちろんお前のことを話はしてたけど『全然肌の色からして違うしね〜』って否定してたわw」
「あ、そう。高校時代は日焼けしてただけなんだけど。ま、化粧マジックもあるけどねw」
しかし仲間達が気づいてないなら一安心と思った。
「ところで大谷は今日は実家?」
「うん。もう記事になってるよ」
Aはスマホで『ハム大谷成人式で久我と再会』と言うのを適当に出した。
「何もおまえ、そんなの見せなくても」
「そんなのって?」
「別の女と写ってる写真平気なの?」
それを聞いてAは笑った。
スーツを着た翔平とあでやかな振袖姿の久我のツーショットだ。
「久我ちゃんはモデル仲間だから、彼女の振袖可愛くて満足^^ でも翔平君、表情固すぎて笑える」
そんなAを見て司は「相変わらず小さなことは気にしないよなぁ」と言った。
地元のマスコミが同郷の二人をなんとかくっつけたいと思っていることを知っている。
「紅白のときの大谷とmegamiはすごくお似合いだったから、それには負けるな」
「別に勝負なんてしてないしw」
「いや、紅白のときの大谷はこんなんじゃなかったから」
本当に楽しそうだったと司は思い出していた。
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2014年はmegamiというモデルがブレイクした年で、大谷翔平とのカップリングが注目された年でもあった。
そんな話題性のある二人をNHKが見逃すはずはなく、早速紅白の審査員を打診されたのだ。
球団や事務所としては二人の意志に任せると言うことで、翔平とAは話し合った。
この頃はすでに二人の仲は事務所公認でもあった。
出演したバラエティ番組の裏側の二人を見ていた倉本が、最近仲良くなった仲じゃないような気がすると思い二人に確かめたのだ。
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作者名:琥珀 | 作成日時:2023年7月15日 15時