その後 ページ47
「一体誰だったんだろう。確かにAちゃんくらい身長あってスタイル良かったし」
「さぁ。でも翔平君のレプリカユニ着てたのでファンであることは確かかもですね」
ちなみにAは普通の服で、ユニは着ていない。
「ドッペルゲンガーだったりして」
その後、インスタでmegamiに間違われた人が判明した。
女子バスケの日本代表選手でmegamiファンなので髪型をマネしたら間違われたとのこと。
「お騒がせして申し訳ありませんでしたー」
しかもあの後に移動したプライベートルームで久我と写真を撮ったものを載せていた。
「なんだ〜人違いか〜」
「でも、久我って来てたの?」
「うわ〜、久我来てたんだ〜。しかもVIP待遇じゃん!大谷のユニ着てるし」
「この二人も噂あったよねー。本当は久我が付き合ってるの?」
「え〜、ヤダ〜! megamiちゃんのほうがいい!」
「・・・と言った反響がありましたとさ」
試合後の食事会で紗結が翔平とAにSNSの反応を読み上げた。
「久我って誰だけ?」
肉をジュージュー焼きながら聞き流す翔平。
成人式で奥州の広報担当しただろ・・・と紗結とAは心の中でツッコンだ。
ま、それ以外でも面識はあるのだが、翔平は興味がないとすぐに忘れるようだ。
そこへ「あ、おつかれ〜」と一平やチームメイトが入って来た。
「あ、水原さん。お疲れ様です」
翔平はペコリと頭を下げる。
このときはまだ一平は日ハムに所属している外国人選手ルイス・メンドーサの通訳と日常のお世話を担当していた。
丁度隣の席が空いていたのでそこに座った。
「メンディ(メンドーサの愛称)が焼肉屋に来るって珍しいね」と翔平が言った。
「たまにはね」
メンドーサはそう言いながら「ショウヘイこそ、ガールフレンド達連れてるってチョー珍しくない?」と一平と笑った。
「姉の紗結です」
紗結もペコリと頭を下げる。
「あ、お姉さん?」
これから長い付き合いになるであろう一平との初対面だった。
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作者名:琥珀 | 作成日時:2023年7月15日 15時