僕のMEGAMI［2］ (ページ43)

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急遽変更ページ43

「でもAちゃん、今年は留学やめたんでしょ？」と聞いた。

翔平から聞いたのである。

「はい」

「じゃあ、いくらマスコミが血眼に調べても答えは出ないよね。東大まで調べてるのに肝心のAちゃんデータがないし」

テレビでの話を聞いて笑ってしまった。

「急遽変更しましたからね。きっと留学する頃は忘れ去られてると思います」

「でももったいない気もする～。結構人気というか若い女の子たちのカリスマ的存在だったしさ」

あんなに芸能人やモデルなんて反対！と言っていたのを思い出してAは笑ってしまった。

「ウチの病院の同僚とか患者さんの間でもmegamiファッションとかヘアスタイルとか人気あったもんなぁ。もうウチの弟の彼女だよって自慢したくて仕方なかったけど」

いや、自慢するならあなたの弟でしょ、とAはツッコミたかった。

「そういえば、同僚の皆さんはご存知なんですか？紗結さんが翔平君のお姉さんだってこと」

「いや、知らないよ。市外の病院だし、しかも大谷って苗字の人、他にもいるしね」

「良かったです。翔平君から家族への取材などはさせないようにしてるって聞いてましたから」

「あの子のマスコミへの圧力は半端ないから。自分の取材では純朴青年のフリしてニコニコしてるけど、ヘタな記事を出したり家族への取材をしたらもうその会社の取材は金輪際受けないですって言ってるらしいし・・・」

「私もその話、以前事務所の人から聞きました。カッコイイですよねー」

「Aちゃん、それファンの反応だからw」

二人は笑った。

「そういえば、飾ってあるんだね」

紗結が窓辺に置いてある『紫のバラ』を指した。

「はい。ドライフラワーにしていただいたんです。長持ち加工していただいて」

「マンガネタがアイツらしいというか、本当に速水真澄からと思っていたAちゃんもらしいというか」

「それは言わないでください＞＜」

「あはは」

紗結は笑い転げた。

それにしても・・・と紗結は思った。