検索窓
今日:81 hit、昨日:34 hit、合計:151,423 hit

烙印 ページ38

すでに観客は会場を出たあとなので、祝花付近は静かで、周囲は片付けが始まっていた。

『ここからここまでmegamiさんの祝花なんですけど、特にこれが話題になってたんです』

megamiへの祝花はこのイベントではダントツに多かった。

後ろの方で倉本が事務所へ運んでもらうために作業員と打ち合わせをしていた。

レポーターが示したのは『紫のバラ』だった。

『・・・あなたのファンより・・?』

カードを読んだmegamiが絶句し、そのあと笑った。

『紫のバラの人ですかね?』

『そうなんです。これが大谷選手からってご存知でした?』

『・・・え?』

素で驚くA。

『ご存知なかったんですか?』

『え・・いや・・だって大谷なんてどこにも・・・』

『じゃあ、誰からのお花と思われて笑ったんですか?』

『・・・速水・・真澄?』



それを見たスタジオは爆笑した。

「megamiさん、天然でかわいいですね〜^^」


この放送を見た視聴者によりSNSで話題となった。




「翔平君、ちゃんと名前書いといてよ」

千葉の鎌ヶ谷寮にいる翔平に電話したAは、花のお礼のあとにクレームを言った。

「いや、マジでボケるとは思わず、テレビ見て吹いた」

翔平は思い出したのか笑った。

「全国ネットで天然の烙印を押されたわ」

「もともとそうじゃんw」

「ひどい」

「でも、カッコ良かったよ〜。コケないかハラハラして見てたけど」

「それはもう練習したからね。なんたって厚底とはいえヒール15cmだよ?花魁道中かと。コケたら絶対に捻挫する!と思って必死だったし」

「おつかれ!これで2015年も終わるね〜」

「今年は紅白断ったから早めに帰省できるね」

「そだね」

二人は帰る日を相談した。

そして2015年が更けて行った。



消えたmegami→←紫のバラの人



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (212 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1107人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:琥珀 | 作成日時:2023年7月15日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。