僕のMEGAMI［2］

東京女子コレクション ページ36

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そんな中、奇跡が起きていた。

東京女子コレクション開催3日前、会場の設備不良により点検のため延期となったのだ。

招待客などの日程調整のため改めて開催日を決定するという通知がなされ、11月30日に開催が決定された。

翔平は「見に行けるみたいだから、チームメイトと行くね！」と言った。

Aが数枚チケットを送っていたのだ。

翔平ひとりだと絶対目立ってしまうため「他の人も誘って来てね」と書き添えた。



東京女子コレの会場の見どころとして、会場入口に祝花が設置されている。

どのモデル宛てに誰から届いているのか見るのも楽しみのひとつだ。

祝花は会場の景観を損なわないよう、発注する花屋が指定されていた。

その中でも目を引いたのが『紫のバラ100本』だった。

そしてそこには

『megamiさんへ あなたのファンより』

と書いてあり「誰？誰？」「リアル速水真澄？」とSNSで話題になった。



megamiのランウェイは素晴らしいと喝采を浴びた。

そのときに観客が数人、翔平に気付き写真を撮る。

『大谷翔平が会場に来てる』

『日ハムの選手と3人くらいで来てるみたい』

『ええ？こんなイベントに来るって珍しい〜』

『スーツ姿がカッコイイ！』

と話題になった。

そして、翔平の胸ポケットには紫のバラが一輪、ポケットチーフのようにささっており

『紫のバラの人は大谷君？』となった。

照合する者たちも現れ。祝花と合致することが分かった。


インタビューは、翔平と一緒に来ていた日ハムの選手二人が受けた。

翔平は記者に捕まらないうちにすでに会場を出ていたらしい。

「今日はどなたかお知り合いが出演されていたのでしょうか」

遠回しに聞く記者達。

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