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WBSCプレミア12 ページ35

「その細長〜い道を歩くからウォーキングの練習しなきゃいけなくて・・・」

本当は昨年あたりからずっと出演オファーがあったが、ウォーキングの練習や体作りのトレーニングが厳しすぎて断っていたのだ。

しかし、倉本から「モデル最終年に思い出作りしてみたら」と言われ出てみることになった。

「ま、そこは頑張らないとな」

「でも翔平君が登板する日は絶対に応援に行くからね!」

「うん^^頑張るね!」



WBSCプレミア12は、11月8日〜21日の日程で開催され、試合は日本と台湾の球場で行われる。

翔平たち侍ジャパンは開催前に強化試合を経て、初日を札幌ドームで迎えた。

初日は一次ラウンド・グループBの韓国戦で先発は翔平だった。

160キロを超えるストレートに加え140キロ後半のフォークで空振り三振に仕留めるなど10奪三振無失点の投球で、敵もさることながら観客や味方チームまでをも震撼とさせた。

Aも侍ジャパンの帽子とレプリカユニを着て応援。

実は祖父母や翔平の両親も来ていて一緒に観戦していた。

「初戦、勝って良かったですね!」とA。

「でも、美代子さん・・・翔平君が投げるときは俯いてましたね」とAの祖母の百合子が言った。

すると徹也が「翔平のコントロールが悪いから直視したくないそうなんですよ」と笑った。

「ええ?でも今日は圧巻の投球でしたよ?」とAが言った。

「そお?」と美代子。

「翔平君も"ああ見えて"上手になってるんですからw」

「そうかしらねぇ・・・」

「選手たちも去ったことだし、我々もどこか食事でも行きますか」

何を食べたいか話しながら他の観客らと球場をあとにした。


そして・・・。

翔平が出場したWBSCプレミア12の結果は日本3位(優勝:韓国、2位:アメリカ)となったが、翔平は投手部門で大会ベストナインに選ばれた。

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作者名:琥珀 | 作成日時:2023年7月15日 15時

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