僕のMEGAMI［2］

季節は秋へ ページ34

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時は流れ・・・。

2015年のシーズン、翔平の所属する日本ハムファイターズはパ・リーグで2位、 CSはファーストステージで敗退という結果に終わった。

翔平個人としては、プロ3年目にして「最優秀防御率、最多勝利、最高勝率」と「投手三冠」に輝き、投手として飛躍をとげた1年となった。

特に「最優秀防御率」のタイトルは、松坂大輔、ダルビッシュ有、田中将大といった投手が高卒3年目で獲得できなかったため、翔平が獲得したことは快挙だった。


「チームとしてはあと少しだったけど、三冠おめでとう！』

Aが電話越しにシーズンが終わった翔平を労った。

「ありがとう＾＾ 来年こそはチームで日本一取ってみせるからね！」

「うん！来シーズン楽しみ！」

「Aの方は順調？」

「ああ・・うん・・・」

歯切れの悪い返答に翔平は「どうした？」と聞いた。

「実は・・・」




「東京女子コレクション？」

「うん、出ることになったの」

「それってどういう・・？」

翔平は寮の自室でスマホにイヤホンマイクを付けて右腕のケアをしながら通話していた。

「ファッションショーだよ。春夏秋冬って年に４回開催されてる人気のイベント」

「ふーん。いつ？」

「WINTERコレクションだから11月」

「11月か・・・まさか・・・」

「そそ。翔平君、その頃はプレミアあるから来れないよね」

「かぶってるの？いつ？」

「11月15日。イベント自体は１日で終わるけど、ちょうど試合日程かぶってるからね」

「真っ只中だな〜」

翔平は『WBSCプレミア12』の侍ジャパン代表に選出されている。

WBSCプレミア12は、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催する野球の代表戦による国際大会。4年に1度開催され、WBSCが選出した12か国・地域が参加する。

９月下旬に代表選手が正式に発表された。

ちなみに藤浪も選出されていたが肩の炎症で辞退となった。

「ま、いいけどさ。私が試合を見に行きたいくらいよ」

「ファッションショーって、なんか細長い道を歩くんだよね？」

「うん・・・」

「何？ なんかイヤそうなw」

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